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September 04, 2005

№138 日タイのFTA合意

    タイ北部の田園風景
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 新聞記事によると、小泉首相は9月1日、官邸でタイのタクシン首相と会談し、両国のFTA(自由貿易協定)について、首脳間で正式に基本合意を確認しました。2006年の早い段階での署名を目指すといいます。
 FTAとは、国や地域の間で、関税の撤廃や規制の緩和により、貿易を自由化する協定のことをいいます。日本はこれまでにシンガポール、メキシコ、フィリピン、マレーシアと合意し、タイとは5番目の合意となります。

 合意によると、鉱工業品分野で、タイが自動車部品や鉄鋼などの関税を段階的に撤廃。日本が鶏肉などの関税を削減、エビやその加工品、マンゴーなどの果実の関税を即時撤廃するなど、両国の物品の90%以上の貿易自由化に目途が立った。
 また、ひとの移動の分野では、タイの調理人の入国条件を実務経験10年以上から5年以上に緩和されました。タイの介護福祉士、スパ・セラピスト(タイマッサージ師)は、2年以内に結論を出すことになっています。タイ側では、日本人の一時滞在や労働許可で緩和措置が取られることになりました。

 このような合意内容を概観すると、まず、果実の関税の即時撤廃は嬉しいニュースです。マンゴー、マンゴスチン、ドリアンといった日本では高価なフルーツが、来年には安く食べられるようになったらいいですね。
 第2は、タイの介護福祉士、スパ・セラピストの受け入れの問題です。2年先の継続協議となりましたが、ぜひ実現して欲しい課題です。少子高齢化で労働力の減少と介護を必要とする高齢者の増加で、今後ホームヘルパーの絶対数が不足するといわれています。
 介護福祉士や看護師など専門職については、将来受け容れていく必要性に迫られるでしょう。アジアの国で、敬老の精神と優しさを持ったタイの介護士が、日本の高齢者の介護をする日もそう遠いことではないでしょう。
さらに、タイ人のタイマッサージが日本で手軽に受けられることになるのも大歓迎です。
 第3は、日本人の一時滞在や労働許可で緩和措置の問題です。これまで詳しい内容についての報道を見ていないので、その詳細についてよく分かりませんが、ロングステイ・ビザの支給条件や、シニアがタイで働いたり、ボランティアをする際の労働許可が緩和されることを期待したいところです。
 今のところ、タイ政府はビザの発給や日本人の労働許可については、条件を厳しく規制を強化する方向にあるように思いますが、規制緩和の方向性が打ち出されたことは歓迎すべきことです。
 今後の交渉の推移を見守っていきたいと思います。

 今回のFTA合意が、日タイの人的交流を促進することは間違いのないことです。ロングステイ・ビザの条件が緩和され、シニアがその技術や経験を活かせるチャンスが増えることを期待しましょう。

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Comments

 以前にトラックバックさせていただいたものです。日本人の一時滞在や労働許可で緩和措置がとられる方向とは朗報で大いに注目です。
 しかし、正式に配偶者のタイ人女性と結婚していて、山ほどの書類を出させて、それでもなかなか観光ビザでさえ、発給を渋るチェンマイ総領事館です。実質的にタイ人女性にはビザを発給しないような日本政府に、タイ人からは同等なビザ発給措置を日本人に課すべきだと怒っている人も少なくありません。人の振り見て我が振り直せと、タクシン首相が抗議しても良いと思います。

Posted by: 新明天庵 | September 04, 2005 at 11:13 PM

コメントありがとうございます

おっしゃるとおりと思います。
日本政府がビザの発給に厳しいから、
タイのノービザ期間も30日しかないのでしょう。
FTAの合意で、お互い規制緩和されることを期待しています。

Posted by: 池邉善文 | September 05, 2005 at 11:12 AM

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