№199 アカ族の村
タイの山岳地帯を中心に多くの少数民族が住んでいます。タイ北部を中心に大きく9つの少数民族がいて、その数75万人といわれています。 “首長族”で有名なカレン族、美男美女が多いリス族、広く分散しているモン族、アカ族、ヤオ族などが代表的な部族です。 今年8月の訪タイでは、いくつかの少数民族の村を訪問しました。高原の町ドイメサロンの近く標高1500メートルの高地に、カレン族、アカ族、ラーウ族の集落が隣接するように点在しています。 “首長族”のカレン族は既に紹介しましたので、今回はアカ族の村を取り上げることにします。
アカ族の集落は、萱葺きの家が山の斜面に張り付くようにして並んでいます。およそ30戸ほどでしょうか。人口は約200人といいます。数年前にようやく電気が引かれたそうですが、水道はなく山水を引いてきているようです。 テレビのアンテナも所々に立っています。こんな山奥でも電波が届くのですね。
家々は、萱葺きの屋根に、竹を交互に編んだものを壁にしている質素なものです。 家の中は薄暗くてよく見えませんが、床はなく地面にそのまま生活しているようです。しかし、萱や竹で造られた家は通気性に優れているのでしょう。
村にはほとんど人影はなく、昼間男たちは山へイノシシ狩りや畑仕事に出ています。とうもろこしや米、タロイモ、野菜をはじめ、ライチ、ロンガンなどの果物が主な作物です。
雨が降るとすぐにぬかるみそうな赤土の道を歩いて、村を一周します。時々、にわとりの親子が出てきて歩き回っています。数羽のかわいいヒナが、ピイピイ鳴きながらよちよち歩くそばを親鳥がついて回ります。 こちらがヒナに近づこうとすると、親鳥が警戒してきます。昔は日本でも田舎の家にいくと、にわとりが庭先を歩いていた風景がありました。懐かしく思い出されます。
アカ族は、その素晴らしい民族衣装が特徴です。黒の服地にきれいな刺繍を施し、銀色の金属を貼り付けた個性的な民族衣装です。 同じように装飾された女性用の帽子が、とりわけ美しく目を引きます。アカ族はアクセサリーなどの装飾品を作るのが得意で、村の入り口でお土産として売っています。どれもシンプルですが手作りのオリジナルのものばかりです。ナイトバザールで売っているものとは趣も違いますし、彼らの貴重な現金収入源でもありますので、現地で買うのがお勧めです。 値段も手頃で、少しおまけしてくれます。日本へのお土産として喜ばれるでしょう。
店番をしているのは、孫を背中に背負ったおばあさんたちばかりで、若い女性は見かけません。若い人たちは現金収入を求めてチェンライなど都会へ働きに出ているそうです。きれいな民族衣装を着た若い女性を期待していたのに残念! 若い女性への期待は、“首長族”のカレン族に譲ることにしましょう。


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