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April 11, 2006

№350 バンコク最大のスラム クロントイ

  スラムの幼稚園で遊ぶ園児たち
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 バンコクのクロントイ地区は、スラム街というだけでなく、バンコクの河川港としてのクロントイ港、そして巨大なマーケット・クロントイ市場などの顔も持っています。 このクロントイ地区が、2006年4月3日から朝日新聞の「アジアの街角」という記事で連載されています。編集して紹介します。

 その① 高層ビルが林立する首都の南、チャオプラヤー川とラマ4世通りに囲まれた約7平方キロにあばら家が広がり、約10万人が住む。
 東南アジア最大級のスラムと呼ばれてきたが、区画整理が進み、家並みも道路もきれいになった。大きな火事や麻薬取引は減り、車が増えた。
 だが、根本問題は解決しない。
 20年前、地区の一部が地主の港湾局と結んだ画期的な長期賃貸契約が今年切れ、毎年更新になった。当局には地区全体をビジネスや観光拠点にする青写真があるとされる。タクシン首相一族の株を買い政局混乱の原因となったシンガポール企業が、再開発を手がけるとの話が新聞をにぎわす。交通の便がよい最後の一等地。立ち退きこそが、スラムの住民にとって今も昔も最大の問題だ。

 その② チャオプラヤー川の河口から約30キロ。クロントイ港に接岸した貨物船からコンテナが下ろされ、トラックが激しく行き来する。中心部にある河川港は、バンコク名物、渋滞の一因ともされる。
 クロンは運河。トイはササに似た植物。水田が広がる土地だったが、世界銀行のローンで51年に開港。地方からの出稼ぎ労働者が近くに住みつき、スラムの形成が始まる。東北地方で干ばつや洪水があるたびに人が増えていった。

 その③⑤ 街の中ほどにある「70ライ」地区の道の両側には10を越すボランティア団体の事務所が並ぶ。人呼んで「NGO銀座」。そのひとつがプラティープ財団です(ブログの№169,170,175,176で紹介)。
 「クルー(先生)が帰ってきた」。プラティープ・ウンソンタム・秦さん(53)が顔を見せると子どもたちは大喜びだ。先月まで上院議員だったが、任期が終わり、自ら設立した財団の仕事に当面専念する。
 16歳の時に地域の子どもに読み書きを教え始めて以来、住民からは先生、外部からは天使と呼ばれてきた。「希望のともしび」を意味する財団は、活動紹介ビデオでクロントイを「模範的なスラム」と呼ぶ。環境改善や教育に尽くし、運動の輪を広げてきた結果への誇りだろう。
 政治にかかわり、住居も地域の外に移した。「先生も変わった」という批判もある。
 「人は誰でも変わる。年を取るし、白髪は増えるばかり」と笑う。 「でも私の立場は変わらない。モラル正しく正直に。そして貧しい人とともに」


 発展を続ける大都市バンコクの影の部分を象徴するクロントイです。初めてスラム街を歩いた時はショックを受けました。不衛生な環境に劣悪な住居、知識として知ってはいても、自分の目で見るとその現実を肌で感じることができます。
 しかし、幼稚園で遊ぶ子どもたちが明るかったのでホッとしました。また、子どもたちを支える多くのNGOやボランティアの方たちがいました。 これからもタイと関わりながら、少しでも支援していきたいと思います。

 なおクロントイ市場については、別途紹介させていただきます。

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