№371 灼熱のバンコクを歩く その4
その4
これまでワット・ポーには2,3度行っているのですが、涅槃仏の写真を撮り直そうと思い、久しぶりの訪問です。
ここに来るとさすがに団体観光客が多くなり、ガイドさんが先頭に立って案内しています。 なぜかインド人が多く、チャイニーズや日本人の団体さんも歩いています。西欧系の人たちもいますから、世界各国からの観光客が訪れているといっていいでしょう。
50バーツ(約150円)の入場料を支払い、靴を脱いで久しぶりの涅槃仏とのご対面です。外の暑さとは裏腹にお堂の中はひんやりとしています。 全長49mと大きな仏様ですが、その表情はかすかな微笑みを浮かべて優しい眼差しをしていらっしゃいます。
なんといっても有名なのが、その巨大で偏平足の足の裏でしょう。長さ5m、幅1.5mもあるそうです。 まず、渦巻状の指紋を持つ同じ大きさの指があって、足の裏は碁盤の目のように108面に仕切られて黒地に細かな螺鈿が施されています。仏像なのに変ですがバラモン教の宇宙観が表現されていて、人物、蓮の花、象や馬などをモチーフにして非常に精巧な細工がなされています。
実はこの足の裏の写真を撮りたかったのです。以前に来た時のスナップ写真しかなくて、今回はしっかりとアップの写真も撮りました。 この辺りは一番の撮影スポットになっていて、足の裏を含めた涅槃仏全体を撮ろうとする観光客でごった返しています。
写真を撮り終えて外に出ると、またあの暑さが待っています。寺院には陶器で鮮やかな色に彩られた大小いくつもの仏塔があり、その尖塔が快晴の空に突き刺さるようにして伸びています。涅槃仏のお堂の反対側にある建物に入ってみます。そこには穏やかな表情をした仏様の坐像が安置されていました。仏像の頭上には7匹の龍が控え、その背後には菩提樹を模したものが配してあります。その意味では、ちょっと変わった仏像です。
そのあと、初めてワット・ポーのご本尊を拝顔しました。団体のツアーではここまで案内しませんから、好きな所を見られるというのは、やはりひとりでぶらっと回る良さでしょうか。 法衣を纏ったきらびやかなご本尊が、暗い本堂の中で浮かび上がっています。高い台座の上で座禅を組み、頭には金色の傘がかけられていて、黄金色に輝いています。厳粛の空気とその神々しさに合掌し、しばらくの間眺めていました。ぐっと気持が落ち着ついてきます。
本堂内の壁や柱はダーク系ですが、タイの風景など極彩色の絵が描かれていて、より荘厳な印象を与えています。エメラルド寺院内の雰囲気にも似ていますが、こちらの方が観光客も少なく精神的に落ち着ける気がします。
ワット・ポーに行ったら、有名な涅槃仏だけでなく、ご本尊にも手を合わせてきてください。合掌。
つづく



Comments