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June 28, 2006

№428 イサーンの遺跡ツアー その4

   主塔を持つ石造りの神殿
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その4 ピマーイ遺跡
 まず、タイ国政府観光庁のパンフからピマーイ遺跡についての解説です。
 タイ東北部で最も有名な寺院で、数あるクメール遺跡の中でも珍しいアンコールワット様式のものです。いつ誰が何のために建てたのかは定かではありませんが、アンコールワット完成以前に建てられたという説もあります。
 ナコンラチャシマ(コラート)の北東59kmに位置し、昔はクメール帝国の首都アンコールまで一直線に道が通じていたことからも、ここがクメールの宗教的・行政的な中心地であったことがわかります。
 4つの池を持つ広い中庭、屋根には花びらのような彫刻装飾が何層にもわたって施され、これは他のクメール寺院ではほとんど見られない独特のものです。

 入場料40バーツを支払い、きれいに整備された遺跡公園内に入ると、すぐにジャスミンのいい香りがしてきました。正面入り口からまっすぐに延びる通路に立つと、遺跡の反対側まで見通すことができます。 同じイサーンのパノムルン遺跡では年1回、旧暦5月の満月の頃、朝日が直線的に差し込むといいますから、ここピマーイでも何らかの意味があるのでしょう。
 刈り込まれた緑の芝生を歩き、赤茶けた砂岩の柱廊の戸口「ゴプラ」をくぐると、白い主塔を持つ石造りの神殿が現れます。アユタヤの遺跡は赤レンガを積み上げたものですが、ピマーイ遺跡は白い砂岩を幾重にも重ねて建てられていて、まったく印象が異なります。 初めて見るクメール遺跡に、ある種の感動と「やっと来たぞ」という思いが交差します。さらにこの遺跡は南を向いているのですが、約200㎞離れたアンコールワットに正対して繋がっているのだと思うと感慨もひとしおです。

 石造り神殿の四面に精密に装飾されたレリーフが素晴らしく、一目でヒンドゥー教とわかる像の表情や動きはいきいきとしています。しかし、神殿内に安置されているのは仏像です。このあたりの事情も含めて、次は政府観光庁のパンフからの引用です。
 神殿の重要な部分は、通常スタッコ(飾りしっくい)または石の彫刻のデザインで装飾された主塔です。最も尊重すべき彫像が収められた主塔の中の装飾図案のペディメント(古代建築の切妻壁)や、まぐさ(リンテル)を見ることによって、その神殿の宗派を知ることができます。
 ピマーイの殿堂にはシヴァのナタラジャの彫刻が施されたペディメントがありますが、中央の部屋の中の4つのまぐさにはマハヤナ仏教(大乗仏教)様式の仏像が見られ、このことから仏教神殿ということがわかります。 またピマーイは一方でシヴァ神を讃える碑文があり、もう一方で仏を讃えるものがあったりと、このように宗教の混和はクメール石造神殿にはよく見られます。 

 ぐるりと石造りの神殿を見学した後、公園の端にあるベンチにひとりたたずみ、悠久の時間の流れと華やかりし頃にしばし想いをはせます。薄曇の空の下、気温は32~3度のようですが、木陰ではそれほどの暑さを感じません。 タイの国花ゴールデンシャワーが黄色の花を咲かせ、団体の観光客もいなくて静かな公園内です。
 そろそろ運転手さんが待ちかねている頃なので、駐車場へと戻ります。エッさんがくれた冷やした濡れおしぼりで汗を拭きながら、遺跡を後にしました。

つづく

  ペディメントのいきいきした彫刻
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