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June 30, 2006

№430 イサーンの遺跡ツアー その6

    名物の「豚肉かけご飯」  
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その6 豚肉専門のレストラン
 13時を過ぎ、さすがにお腹が減ってきました。朝7時バンコク出発ですから早い朝食だったのです。バーン・プラサートから元の道を戻り、国道沿いのレストランを探します。適当なドライブインを見つけて入ってみましたが、お客さんが誰もいません。 「ノーパーソン(誰もいない)」と言うと、運転手のエッさんも「そのとおりだ」という感じで、車を停めずにそのまま引き返しました。こういう時は、言葉はあまり通じなくてもコミュニケーションできるものですね。
 また国道沿いを走りますが、田舎のこととてなかなかレストランがありません。「エッさんはいつも来ているはずなのに、どこでお昼を食べているんだろう」と疑問に思っていると、高さ4~5mほどの大きな豚のコックさんの置物があるレストランに入りました。ここも古ぼけたお店ですが、とにかくお客さんはいます。贅沢は言わずにここにしました。

 でも、なんで豚肉専門のレストランなんだろう。イサーンといえば鶏肉を炭火焼にした「ガイヤーン」が有名なのに。 ガイヤーンとは、鶏肉を平べったく開き竹串にさして炭火で焼く、タイ東北部の代表的な料理です。バンコク市内の屋台でもガイヤーンを焼いている光景をよく見かけます。
 鶏肉ならぬ豚肉を焼いたものをご飯にのせて、チリソースをかけて食べるここの名物料理を注文しました。これを2人前と五目野菜炒め、それにミネラルウォーターの全部で110バーツ(約330円)です。「豚肉かけご飯」には、さっぱり味のスープも付いていて、なかなかの味です。
 このレストラン、田園地帯のど真ん中のようなところにあるのですが、そのうちに地元のお客さんがやって来て、それなりに人気店のようです。どのお客さんもこの料理を食べています。
 
 エッさんに五目野菜炒めを勧めながら一緒に食べます。時々お互いたどたどしい英語で会話しますが、うまくコミュニケーションが取れなくて、つい無口になりがちです。それでも気まずい雰囲気にならないのは、人なつこいエッさんの笑顔と明るいキャラクターのお陰です。
 遅いランチになりましたが、やっと人心地もついて、イサーンなのに「ガイヤーン」がメニューにない風変わりなレストランを後にしました。

つづく

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June 29, 2006

№429 イサーンの遺跡ツアー その5

     ピマーイ遺跡の仏像
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その5  ピマーイ国立博物館
 ピマーイ遺跡近くの国立博物館に寄りました(入場料30バーツ)。ここでは古代クメールなどの美術品を展示しています。とりわけ、ピマーイ遺跡で発見されたというアンコールトムのジャヤヴァルマン7世の石像は一見の価値があります。
 博物館の1階中央に展示してある王の石像は、ここの目玉ともいうべき展示品のようです。このバイロン様式の石像は、タイで見る石像とは印象が違います。以前、福岡でアンコールワット展を見たのですが、それと同系統の様式です。まさにピマーイ遺跡とアンコールワットが密接な関係にあったことを窺わせます。黒くて肉感的な造りと穏やかな表情が、独特の雰囲気を醸し出しています。じっくりと見入ってしまいました。
 もうひとつ必見なのが、多くの「秣石(まぐさ石)」のコレクションです。まぐさ石は、窓または出入口の上に水平に渡した石のことで、立体的なレリーフが彫ってあります。どのまぐさ石の人物や動物もいきいきとして、ひとつずつ見て回るだけでも大変なくらいのコレクションです。それにしても博物館内では写真が撮れないのが残念です。しっかりと目に焼く付けないといけません。ピマーイ遺跡の後には、この博物館も是非見学しておきいたい所です。

 お昼を回り、つぎの予定地ピマーイの町外れにあるサイ・ンガーム公園へ行きました。この公園には東南アジアで一番大きいといわれているベンガル菩提樹があります。周りを水路で囲まれた島のようになっていて、何本かの菩提樹の枝が複雑に絡まり、ひとつの巨樹のように島中を覆っています。中には350年を超える古木もあって、神木として祀られています。
 菩提樹の下の遊歩道を歩くと、その絡まった枝々が何だか妖しげな雰囲気で、早めに引き上げることにしました。

 さて、ここからはピマーイの町とも別れて、コラートへ戻るコースをとります。帰り道、午後になって大気の状態が不安定になってきたのでしょうか、雲行きが怪しくなってきました。右前方には激しいスコールです。このままスコールに突っ込むかと思いましたが、少し降られたくらいで逃げることができました。

 お腹も減ったし何処でお昼を食べるのだろうと思っていると、12時半過ぎにタイの先史時代の墳墓遺跡「バーン・プラサート」の到着しました。そこは国道から少し入ったどこにでもある農村です。小さな駐車場に車を停めて、有史以前の古代タイ人に生活ぶりなどを再現したインフォメーションセンターを見学します。
入場料も要らず管理人もいない小さな資料館です。これでお終いと思っていると、集落の一角に発掘した場所が公開されているというので行ってみました。
 屋根つきの吹き通しの建物の下には、深さ3~5mまで掘られた大きな坑があり上から臨み込むと、古代人の骨が何体もほぼ完全な形で横たわっています。土器や生活道具もあるようです。10体ほどの人骨は、それぞれ深さが異なる場所にあります。深いほど年代が古いのでしょう、その歴史を感じさせられます。有史以前の農村集落遺跡だということですが、この人たちがタイ人のルーツなのです。

つづく

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June 28, 2006

№428 イサーンの遺跡ツアー その4

   主塔を持つ石造りの神殿
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その4 ピマーイ遺跡
 まず、タイ国政府観光庁のパンフからピマーイ遺跡についての解説です。
 タイ東北部で最も有名な寺院で、数あるクメール遺跡の中でも珍しいアンコールワット様式のものです。いつ誰が何のために建てたのかは定かではありませんが、アンコールワット完成以前に建てられたという説もあります。
 ナコンラチャシマ(コラート)の北東59kmに位置し、昔はクメール帝国の首都アンコールまで一直線に道が通じていたことからも、ここがクメールの宗教的・行政的な中心地であったことがわかります。
 4つの池を持つ広い中庭、屋根には花びらのような彫刻装飾が何層にもわたって施され、これは他のクメール寺院ではほとんど見られない独特のものです。

 入場料40バーツを支払い、きれいに整備された遺跡公園内に入ると、すぐにジャスミンのいい香りがしてきました。正面入り口からまっすぐに延びる通路に立つと、遺跡の反対側まで見通すことができます。 同じイサーンのパノムルン遺跡では年1回、旧暦5月の満月の頃、朝日が直線的に差し込むといいますから、ここピマーイでも何らかの意味があるのでしょう。
 刈り込まれた緑の芝生を歩き、赤茶けた砂岩の柱廊の戸口「ゴプラ」をくぐると、白い主塔を持つ石造りの神殿が現れます。アユタヤの遺跡は赤レンガを積み上げたものですが、ピマーイ遺跡は白い砂岩を幾重にも重ねて建てられていて、まったく印象が異なります。 初めて見るクメール遺跡に、ある種の感動と「やっと来たぞ」という思いが交差します。さらにこの遺跡は南を向いているのですが、約200㎞離れたアンコールワットに正対して繋がっているのだと思うと感慨もひとしおです。

 石造り神殿の四面に精密に装飾されたレリーフが素晴らしく、一目でヒンドゥー教とわかる像の表情や動きはいきいきとしています。しかし、神殿内に安置されているのは仏像です。このあたりの事情も含めて、次は政府観光庁のパンフからの引用です。
 神殿の重要な部分は、通常スタッコ(飾りしっくい)または石の彫刻のデザインで装飾された主塔です。最も尊重すべき彫像が収められた主塔の中の装飾図案のペディメント(古代建築の切妻壁)や、まぐさ(リンテル)を見ることによって、その神殿の宗派を知ることができます。
 ピマーイの殿堂にはシヴァのナタラジャの彫刻が施されたペディメントがありますが、中央の部屋の中の4つのまぐさにはマハヤナ仏教(大乗仏教)様式の仏像が見られ、このことから仏教神殿ということがわかります。 またピマーイは一方でシヴァ神を讃える碑文があり、もう一方で仏を讃えるものがあったりと、このように宗教の混和はクメール石造神殿にはよく見られます。 

 ぐるりと石造りの神殿を見学した後、公園の端にあるベンチにひとりたたずみ、悠久の時間の流れと華やかりし頃にしばし想いをはせます。薄曇の空の下、気温は32~3度のようですが、木陰ではそれほどの暑さを感じません。 タイの国花ゴールデンシャワーが黄色の花を咲かせ、団体の観光客もいなくて静かな公園内です。
 そろそろ運転手さんが待ちかねている頃なので、駐車場へと戻ります。エッさんがくれた冷やした濡れおしぼりで汗を拭きながら、遺跡を後にしました。

つづく

  ペディメントのいきいきした彫刻
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June 27, 2006

№427 イサーンの遺跡ツアー その3

    乾燥したイサーンの大地
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その3 イサーンの風景
 イサーンに入ると、一層木々の緑が濃いような気がします。雲は多いものの晴れ間がのぞき、はるか正面には青い山の稜線が見えます。右手には世界自然遺産にもなっているカオヤイ国立公園の山々が、深い緑に覆われています。周辺はなだらかな丘陵地になっていて牧場や畑が中心です。タイの白い牛が放牧されています。
 9時に大きな湖に差し掛かりました。運転手さんが「ダムダコーン」といっていますから、人造湖のようで水力発電をしているらしい。

 ダム湖を下り終えると、イサーンの平野部をひたすら走ります。ところでバンコクの高速道路に入ってから信号機があっただろうか? 渋滞を除けば一度も停車していないので、赤信号で停まったことがないというより、信号機はなかったのです! なんと2時間以上もノンストップで走っていることになります。

 運転手の「エッ」さんは、簡単な英語は話せますが、日本語はダメです。時々通過する地名などを教えてくれますが、ほとんど無言の車内です。でも悪くはありません。にこやかで明るいエッさんのキャラクターが、車内の雰囲気を和ませてくれます。 カントリー系のCDの音楽を聴きながら、どこまでも直線がつづくイサーンの道路を時速120kmで飛ばします。

 9時40分、イサーンの玄関口、ナコンラチャシマに入り、バスターミナルから左に折れて進路を北にとり、最初の目的地ピマーイ遺跡へと向かいます。あと65kmです。ここで初めてのトイレ休憩。セブンイレブンや食堂が併設された大きなガソリンスタンドです。
 10分あまりの休憩で、再び出発です。10時11分、初めての信号機に遭遇、赤で停車しました。この辺りまで来ると、周囲の畑はかなり乾燥して茶色の地面を見せています。先ほどまでは緑の畑だったのですが、イサーン地方は乾燥の地ともいわれているようです。何の作物を作っているのでしょうか。あたり一帯平原で、ただ同じような田園風景が続いているだけです。遠くに山の姿も見当たりません。
 10時24分、国道を右に曲がり、そろそろ目的地に近づいてきたようです。ここらも畑や田んぼは乾燥しきっています。
 10時33分、ようやくピマーイ遺跡に到着です。バンコクから距離にして300kmあまり、3時間半の行程でした。

つづく

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June 26, 2006

№426 イサーンの遺跡ツアー その2

  ナコンラチャシマに向かって走る
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その2 イサーンへの道
 早朝のバンコク市内を抜けて高速道路を北上します。ドンムアン空港をわずか20分で通過しました。天気にも恵まれ快適なドライブになりそうです。
 運転手の「エッ」さんが、J-POP(邦楽)のCDをかけてくれました。ふたりきりの車内なので、気をつかってくれたのでしょう。タイでも人気の「翼&タッキー」の「ヴィーナス」という曲です。ジャニーズ系はあまり好みではありませんが、その好意に感謝しつつ。 しかし、この時は2度とこの曲を聞きたくなくなるとは思いもしませんでした・・・

 バンコク郊外の工場群を抜け、7時半には国立のタマサート大学のキャンパス前を通過します。この辺りから朝の渋滞が始まりました。7時50分にアユタヤとの分岐点でしたので、かなり早い通過です。再びスムースな車の流れに戻って安心したせいもあり、眠気に誘われてひと眠りすることにしました。

 8時半に目が覚めるとセメント工場と、そしてようやく前方に山が見えてきて、なだらかな峠道を登り始めていました。国道2号線は片側3車線の立派な道路で、観光バス、トラックやトレーラーなど多くの車が行き交っています。
 だんだんと緑が多くなってきました。また、あちらこちらでゴールデンシャワーの花が満開に咲き誇り、その黄色と山の緑のコントラストが鮮やかです。他にも赤いブーゲンビリア、白やオレンジなど色とりどりの花が咲いていて、まさに花の季節を感じさせます。沿道にはフルーツを売る露店が立ち、ザボン、ドリアン、ジャックフルーツなどが並んでいます。
 運転席のスピードメーターは時速100㎞を指し、高速道路並みのスピードです。快適なドライブで、一路ナコンラチャシマ(コラート)を目指します。

 8時45分、タイでも大きな酪農場チョクチャイファームの前を通過しました。道路標識にナコンラチャシマの文字が見えます。 さあ、ここからいよいよイサーンです!

つづく

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June 25, 2006

№425 イサーンの遺跡ツアー

       ピマーイ遺跡
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 今日からタイ東北地方(イサーン)の遺跡めぐりツアーを8回シリーズでお届けします。

その1
 “イサーン”とはタイの東北部地方のことで、ここには「タイの原風景」があるといわれています。 イサーンという言葉には、どこか懐かしく特別の響きのようなものを感じます。まだ行ったことがないので余計憧れのような感情を抱くのかもしれません。
 地図で見ると、イサーンは国土の3分の1を占める広大な地域です。東はラオス側へ大きく張り出していて、ラオスとは東南アジアの大河メコンで隔てられており、南部はカンボジアとも接しています。イサーンの南部からアンコールワットに至るカンボジア北部は、かってクメール文明が栄えていた地域で、多くの石造神殿が残っています。

 イサーンに対する憧憬とクメールの遺跡を見てみたいという思いから、イサーンの入り口にあたるナコンラチャシマ(通称コラート)に行くことにしました。 2006年3月下旬、現地の旅行社の車をチャーターして、初めてのイサーン行きはバンコクから往復700kmを日帰りするというハードスケジュールです。
 数人乗りのワンボックス車のチャーター料金は、3700バーツ(約11100円)。 これをひとりで貸し切るのは少々ぜいたくですが、通常の観光ツアーは人数が集まらないため催行がなく、やむなく車をチャーターした次第です。
 観光ツアーでもひとり3000バーツ以上しますので、この料金はある意味割安といえるでしょう。 また、これは1台の貸切料金ですから、人数が多ければもっと割安になります。日本語ガイドはこの料金には含まれていませんが、何かあれば運転手の携帯で日本人スタッフと話せますし、別料金でガイドをつけることもできます。

 主な目的地は、コラート近くのピマーイ遺跡とパノム・ワン遺跡、日帰りで行ける範囲の2つの遺跡ということです。 朝7時にバンコクのホテルにワンボックスの車が迎えに来てくれました。「エッ」さんという40代の運転手さん、日本語がダメですが英語は少々話せます。 何とかコミュニケーションができそうですし、にこやかなエッさんの顔をみてホッとしました。

つづく

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June 24, 2006

№424 タイの在留邦人

チャオプラヤー川のエクスプレスボート
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 在タイの日本大使館のホームページをのぞいてみました。その中に在留届の調査統計がありましたので、その状況を紹介します。

 外国に3ヶ月以上滞在する日本人は、在留届を最寄りの在外公館に出すことを義務づけられています。在留届を出していると、タイ国在留の日本人が不慮の事故や事件、災害に遭遇した際の安否の確認、日本国内の連絡先への緊急連絡といった援護活動に役立つと案内があります。
 またインターネットからも申請できます。
 http://ezairyu.mofa.go.jp

 2005年のタイの在留邦人数は36,327人です。2004年の32,442人から3,885人の増加(約12%増)となり、国別では第7位だそうです。 年度別にみると、1975年5,952人、1985年7,852人、1995年21,745人、2000年21,154人と通貨危機の影響で2000年では一旦減少しますが、近年は再び増加に転じています。

 在留日本人の内訳です。
長期滞在者
(1)民間企業関係者及びその家族    28,530名
(2)報道関係者及びその家族       160名
(3)自由業関係者及びその家族      1,147名
(4)留学生・研究者等及びその家族 1,474名
(5)政府関係者及びその家族 904名
(6)その他 3,366名
永住者 746名

 長期滞在者の大半が、民間企業の駐在員とその家族ですね。この方たちのほとんどは届けをしているでしょうが、留学生などの若者やロングステイヤーの多くは出していないのではないでしょうか。 3ヶ月以上の滞在は届けないといけませんが、これら未提出の邦人を含めると実数は5~6万人ともいわれています。
 また永住者数が意外に少ないと思うのですが、実際はどうなのでしょう。
 
都・県別 在留日本人数
1. バンコク         26,991名
2. チョンブリー       2,063名
3. チェンマイ 1,543名
4. パトゥムタニー 852名
5. アユタヤー 739名
6. サムットプラカーン 452名
7. プーケット 441名
8. ラヨーン 347名
9. ノンタブリ 357名
10. ナコンラチャシーマー 301名
11. プラチンブリー 300名
12. チェンラーイ 207名
13. ナコンパトム 129名
14. コーンケーン 119名
15. ロッブリー 99名
  その他 1,094名

 つぎに在留日本人の県別の内訳をみると、やはりバンコクが26,991人と全体の74%を占めています。そしてチョンブリー 2,063名、チェンマイ 1,543名と続きます。 チョンブリーは、自動車メーカーの工場などが多いところと聞きますので、その関連の社員なのでしょう。チェンマイより多い邦人が滞在しています。
 それ以外の県にも少数ながら邦人がいますから、もしかするとタイ全県に日本人がいるのかもしれませんね。

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June 23, 2006

№423 J-POPのCDがタイでも買える

 ショッピングセンターのエンポリウム
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 わたしのタイ行きの楽しみのひとつは、J-POPのCDを買って帰ることです。タイをはじめとするアジア各国では、邦楽のことをJ-POPと称してCDを売っていて、日本では2500円から3000円するCDアルバムが、タイではだいたい400バーツ(約1200円)で買うことができます。日本の価格と比べると4割から5割の値段で買えるので、気に入ったタイトルがあると自分用に買い求めます。

 いつもはBTSプロンポン駅前のエンポリウムにあるCDショップに行ってJ-POPコーナーを物色しますが、タイトル数が限られていて日本のように多くはありません。タイ人にも好まれるアーティストが中心のようで、宇多田ヒカルや中島美嘉、ケミストリーなどといったところでしょうか。それもいつも在庫があるわけではなくて、欲しいアルバムが置いていない方が多いくらいです。洋楽は日本で買えるものが揃っているのに、邦楽はコーナーの一部を占めているだけです。

 そんな中、今年3月タイのフリーペーパー「DACO」にBTSの駅構内にあるCDショップでもJ-POPのCDが買えるようになるという記事が出ていました。 記事によると、タイの最大手レコード会社GMM GRAMMY社は、2005年末から日本のAVEXと契約し、J-POPアーティストのCD販売を開始。 浜崎あゆみ、幸田来未ら有名アーティストのCDがタイでも手軽に買えるようになりました。どのCDもDVDかVCDの映像のおまけ付き。タイ・プレス盤なので、価格も日本の3分の1程度というのです。

 早速、BTSチットロム駅のCDショップをのぞいてみると、まだ少しのタイトルしか売っていませんでしたが、わたしの好きなBOAの新譜「OUTGROW」を見つけました。プロモーションビデオが入ったDVD付きで350バーツ(約1050円)です。日本では3990円で売られているものなので、すごく得した気分です。
 次は後日談です。タイで売られている正規のDVDは、通常リージョン(地域)コードの違いから日本のDVDプレーヤーでは見ることができません。しかし、帰国後このDVDを試しに自宅のプレーヤーで再生してみると、なぜか見ることができました。2度得した気分になったのはいうまでもありません。

 ちなみにCDの裏面を見ると、「この商品は、専ら次の地域(台湾、香港、中国、韓国、シンガポール、タイ、マレーシア、フィリピン、インドネシア国内のみ)での頒布用にライセンスされたものです」とあります。 DVDの最初の画面でも、英語をはじめタイ語、中国語による説明が出てきますので、アジア向けの商品であることが分かります。
 これから日本のCD制作会社が、アジア向けにより多くのタイトルを提供してもらいたいものです。そしたらバンコクに行くのがもっと楽しみになります。

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June 22, 2006

№422 バーンロムサイ訪問記 その2

  代表の名取さんとVの小泉さん
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その2
 この日は平日のため子どもたちは小学校へ行っていて、残念ながら子どもの姿はありませんでした。スタッフの小泉さんにバーンロムサイの敷地内を案内してもらいました。 

 敷地の入り口近くに2部屋からなるこじんまりした建物があります。今はスタッフ用の宿舎になっていますが、エイズを発症した子どもがここで亡くなったそうです。これまでに10人の幼い子どもがエイズを発症し亡くなりましたが、現在では抗HIV療法が進んで発症を抑える薬を毎日飲んでいれば、元気に生活できるようになっています。それでも薬は一生飲み続けないといけません。
 
 ここから少し奥の左手に事務所、右手には2階建ての子どもたちの宿舎が男女別に2棟建っています。どちらも立派な建物で2階が子どもたちの部屋、1階が雨の日などに遊べるように土間になっています。
 さらに進むと染色をしたり工芸品をつくる工房があります。その前の手入れをされた緑の芝生にロンガンの木が植えられていて、以前ここがロンガン畑であったことが偲ばれます。工房ではスタッフが中心になって衣服や絵はがきなどを制作し、それを販売して得られた収益は施設の運営資金として役立てられています。 また、ここでは子どもたちが絵を描いたり粘土細工をすることができますし、将来の自分の仕事について考えたり、いろいろな仕事があることを教える実践の場でもあります。
 その他にもパソコンや日本語を教える教室や、タイ人ボランティアによる「絵本の読み聞かせ」や合気道教室もある。よい傾向として少しずつタイ人のボランティアが増えている。

 しかし、バーンロムサイにはいくつかの課題があります。
 第一は子どもたちの進学のことで、小学校の6年生3人の中学校への進学をどうするかの問題です。 子どもたちの希望するタイ舞踊や音楽など専門の中学校があるが、学校によっては血液検査を課しているところもある。将来子どもたちを自立させるためにも、きちんとした教育を受けさせなければなりません。

 第二に、バーンロムサイを地域社会から受け入れてもらいたいということです。 地域の人たちからは「日本人(つまり外国人)が出入りしている特別の施設」と見られていて、女性がノースリーブの服を着ただけで風紀を乱していると思われる。 まだそのような誤解や偏見があるため、地域社会との交流がありません。その意味で「バーンロムサイが地域社会に認知されること」が大きな課題になっている。
 これまでは子どもたちの命を守り、生かすことが最大の課題であったが、抗HIV療法が進歩したお陰で今では発症する子どもがいなくなった。 そのため子どもたちの将来を考えられるようになった。たとえば、先生や軍人、公務員などになりたいという子どもの希望は強いといいます。このような将来の希望を考えてあげることが、今後の課題となっている。

 チークやガジュマルなど緑が豊かで静かな環境の中で、子どもたちが成長し自立してここから巣立っていくことを願いながら、バーンロムサイを後にしました。

バーンロムサイのHP
 http://www.banromsai.jp/
 

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June 21, 2006

№421 バーンロムサイ訪問記

    緑豊かなバーンロムサイ
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 「バーンロムサイ」は、HIV(エイズ)に母子感染した孤児たちの生活施設です。名取美和さんがチェンマイ郊外に1999年11月に開設しました。 「バーンロムサイ」とは“ガジュマルの木の下の家”という意味です。タイではガジュマルのような大きな木には神様が宿ると信じられていて、子どもたちが安心して暮らせるようにとの思いが込められています。
 
 昨年夏、福岡での名取さんの講演会をきっかけに一度現地を訪問したいと思い、2005年12月にバーンロムサイを見学しました。チェンマイ市内から西へ約40分。空港を通り過ぎ、Cyonlaprathan 運河沿いに未舗装の道を南下した元ロンガン畑にバーンロムサイはありました。緑の木々に囲まれた静かな環境の中、広い敷地には何棟かの建物が点在しています。

 ボランティアスタッフの小泉さんに施設の状況について説明をしていただきました。 バーンロムサイの目的は3つあって、まずエイズ孤児が生活できる施設であること。第二に、HIVについての啓蒙活動をすること。そして経済的に苦しくて家庭では生活できない子どものシェルター(避難所)を提供することだそうです。 実際にHIVに感染していない中学生の女の子ひとりがここで暮らしている。
 現在、小学生以下のエイズ孤児30人が、日本からの企業の支援や個人の寄付などを受けて生活している。最年少の3歳児から最年長は14歳の女の子(小学校にいけない時期があったため)までの子どもたちで、未就学児も4人含まれている。
 バーンロムサイを運営する日本人スタッフは、ボランティアが5名、有給スタッフが2名、名取さんを入れて8名です。これに16名のタイ人のスタッフを加えて運営している。その内訳は、食事を作るスタッフ1名、保父・保母が6名(2名以上が常駐している)、洗濯や掃除のスタッフが2名、営繕やメンテナンスをするスタッフが7名(正職員2名、パート5名)となっている。

 子どもたちは、チェンマイ市内にあるシリピンムーア学校に通っています。毎日スタッフが車で30分掛けて送迎しているのです。朝7時には出発して、夕方5時か6時頃に帰宅するといいます。
 初めは徒歩5分の所にある公立の学校に通っていたのですが、PTAの反対に遭い全員転校せざるを得なかったという苦い経験があります。HIVが他の子どもに感染するのでないかという誤解や偏見によるものでした。それでHIVの子どもの理解をしてくれた現在の学校に通学することになったのです。

つづく

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June 20, 2006

№420 タイ人はMKレストランが好き

   溶き卵で仕上げるタイスキ
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 タイ人が大好きな名物料理に「タイスキ」があります。タイスキは“タイ風しゃぶしゃぶ”のことで、暑い国なのに鍋があるのです。 1年中暑いからこそ熱い鍋を食べてスタミナをつけようとするのでしょう。インドや東南アジアで唐辛子が効いたホットな料理を汗をかいて食べるのと同じです。
 しかし、タイスキは元々タイ料理ではありません。中国で見られる「火鍋」に起源があるようですが、名前の「スキ」は、日本のすき焼きからネーミングされたといいます。ほとんどのタイ人は、タイスキを日本のすき焼きと同じものと勘違いしていて、いつの頃からか「しゃぶしゃぶ」と「すき焼き」を混同しているようです。

 タイスキの代表的なお店として「MKレストラン」や「Coca」、それと「カントン」という老舗もあります。MKやCocaは日本にも出店していますからお馴染みのお店でしょう。
 「Coca」は中国系のタイ人が行くらしく、一般のタイ人はMKの方が好きなんだそうです。バンコク市内には多くのMKがあって繁盛しているようですから、タイ人も鍋料理が好きなんですね。いつもお世話になる観光ガイドのプラノームさんも夕食に誘うと、決まって「タイスキを食べたい」といいますし、同郷の友だちと毎週のように食べているそうです。

 今年4月、ラーチャダムリ通り沿いのイセタンの向かい、BIG-Cの中にあるMKに行きました。買い物を終えた人たちなのでしょうか、まだ夕方6時前なのに早くもタイ人の家族客で満席です。順番を待つと、ほどなくテーブルに案内されました。この日は総選挙の前日ということで、PM6からお酒が飲めないことになっているので、あわててビールを注文しました。かろうじてセーフです。
 メニューから好みの具材を数品選んで注文します。どれも1皿10バーツから40バーツ(約30~120円)程度。ひとり200バーツくらいの予算で十分です。 エビ、イカ、魚のミンチ、餃子などの具材と白菜、ネギ、空心菜の野菜類を加えて鍋に入れます。火が通って鍋が煮立ってきたら、溶き卵を入れて仕上げるのがタイ流です。
 チリソースベースのピリ辛のタレをつけて食べます。日本人には辛いという方もいますが、わたしにはちょうどいい感じです。辛いときは出汁でよい加減に薄めればOK。 後はみんなで鍋を囲んでワイワイと楽しく食べましょう。日本の鍋をつつくのとまったく同じです。
 最後にオジヤで仕上げるのも日本と同じ。卵とネギとご飯を頼むとスタッフが美味しいおじやを作ってくれます。

 さっぱりと食べられるタイスキ、日本人にも向いています。タイ料理は苦手な方、飽きた方にもお勧めです。

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June 19, 2006

№419 超少子高齢社会とNPOの可能性

   タイ人の親子 チェンマイにて
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 先日、2005年度の日本の出生率が1.25と発表になり、大きなショックを与えています。歯止めがかからない少子化、一体どこまで下がるのか分かりません。高齢化よりも少子化の方が、日本の将来に深刻な影響を与えるのではないでしょうか。

 わたしの指導教官である安立清史先生(九州大学大学院人間環境学研究院助教授)が、「超少子高齢社会とNPOの可能性」について、全労済協会の雑誌に寄稿されています。その概要を紹介します。

 日本は超少子高齢社会であるばかりか、すでに人口減少過程に突入した。この超少子高齢社会日本の課題と非営利組織(NPO)の役割について考えてみたい。

超少子高齢社会の理由
 第一に産業構造の転換、第二に家族構造の変化、そして第三に社会構造と価値規範との乖離とくに性別役割分業をめぐるギャップである。これら三つの要因が複合した結果、現在の日本を超少子高齢社会にしたと思われる。
 これらを要約すると、次のようになる。日本の近代化・産業化・高度経済成長は急激に成し遂げられた。この産業構造と家族構造の大転換は、欧米では一世紀以上かかってゆっくり変化したものなのだが、日本ではあまりに短期間であったために、構造と人間の価値規範との間にずれやねじれが生じ、それがなかなか解消されない。
形は近代化されたのだが心は追いついておらず、政策もうまく機能しない状態といえる。その結果、いくつもの問題が日本社会に残されている。

 安立先生は、2005年アメリカのボストン・カレッジでこれらの戦後日本の社会変動と少子・高齢化過程についての授業を行っています。次は学生たちからの質問のエッセンスをまとめたものです。

問題解決の検討
 第一の質問は、日本社会の多様性を増大させることが、超少子高齢社会のソリューション(解決策)であろうという指摘だと思われる。
 超少子高齢社会でいずれ日本が消滅する、などという議論が現れるのは、米国から見ると信じられないことだ。もっと簡単かつ単純な解決策があるのではないか。移民を基本的には受け入れない政策などに典型的なように、日本社会は一種の閉鎖的共同体を形成している(と米国人には見える)。このグローバル化の時代に社会の多様性(とりわけ人種的な多様性)が増大していないということは先進国ではまことに稀なことなのだ。このことをあらためて痛感する。

 第二は、男女間の性別役割分業の再構築が必要だという示唆だと思われる。
 男が外で(長時間)労働し、女が家庭を守り育児や介護を担うという伝統的な性別役割分業がいまだに根強く残っている先進国は数えるほどしかない。(しかもそれらの国々は、イタリアや韓国をはじめ、ほとんど超少子化に直面している)。伝統的な性別役割分業観は女性の社会進出のバリアである。

 第三は、年齢を基準にした社会制度の問題だ。
 「定年制度」は人口構成が若かった時代の産業社会には好都合だった。次々に若い労働力を企業や組織に導入していくには、年齢に応じて一律に退職させていく仕組みは機能的だった。
 しかし現在、定年制度は深刻な逆機能(むしろシステムの安定を脅かす働き)をもたらし始めている。熟練工の不足という事態だけではない。「定年制度」にはもともと「みんないっしょ」の平等な共同体(会社)を作るという効果とともに「人間をその活動ではなく年齢だけで判断する」という「年齢差別」の双方があった。グローバルな競争に直面した企業はもう「みんないっしょ」の共同体では運営できない。定年制度の持つ逆機能がこれから大きくなっていくだろう。

 このように、米国の学生の質問は、米国社会の経験を踏まえたものであることがよく分かる。もちろん日本が米国と同じ社会制度になる必要も必然もない。しかし現在のような超少子高齢社会を根本的に打開するつもりなら、社会制度の根本を考え直す必要があるだろう。

NPOの可能性
 超少子高齢社会日本の直面する課題は大きく解決は容易ではないが、米国の経験から学ぶことができるように思われる。米国も日本と同じような問題を経験し乗り越えてきたからだ。そのキーワードが「アソシエーション」や「民間非営利組織(NPO)」である。
 例えば現在のような人種の多様性や女性の社会進出を下支えしたのは公民権運動やフェミニズム運動時代からの社会運動やそれが転換した非営利組織であった。定年制度の撤廃につながる活動もAARPなどの高齢者NPOの力が大きかった。社会の危機に直面してそれを乗り越える力や活力が、政府や企業の外側から湧き起こってきたところに米国の強さがあった。

 NPOは政府や行政、企業や一市民にできないことに実験的に取り組むことができる社会的な道具(ツール)だ。公平性や平等性といった行政が縛られる枠を飛び越えることができる。また利潤と無関係に活動できるから企業にできない分野に取り組むこともできる。そして個々の市民にはできない社会的な広がりや効果を生み出せる。欧米の社会改革の多くがNPOによって開拓されてきた。それはNPOの提起した提案や改革を社会が取り込んだからだ。
 「団塊の世代」の高齢化は日本のみならず世界的な課題だ。米国のNPOはこぞってベビーブーマー世代の高齢化を大きなチャンスとみて沸き立っている。

 さて日本だが、超少子高齢社会もここまで危機的な状況になれば、むしろ思い切った改革ができる条件が揃ってきたといえる。ピンチはチャンスである。平時であったら「空想的な」と笑われかねないストレートで率直で大胆な解決策が実現可能になるのではないだろうか。
 「団塊の世代」の高齢化の中から、まずNPOが大胆な実験を始めるべきだ。それがこの超少子高齢社会のあり方を根本的に変えるような動きにつながっていくのではないか。

 少々長くなりましたが、以上が概要です。定年後の「団塊の世代」がNPOの主役となって、超少子高齢化社会の日本を変えていく原動力になってほしいものです。

 

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June 18, 2006

№418 ローズガーデン

     タイの民族舞踊ショー
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 ローズガーデンは、バンコクから国道4号線を南西に約30kmほど行ったところにある観光施設です。広大な敷地にはゴルフ場や宿泊施設もあるということですが、ローズガーデンといえばタイのカルチャーショーが見学できることで有名です。 1日1回14時30分から始まるこのカルチャーショーでは、タイ各地の舞踊や結婚式などの伝統儀式、タイ式ボクシングのムエタイのショーなど盛りだくさんの内容で、タイの文化に触れることができます。
 ローズガーデンへは、毎日バンコクから観光ツアーが出ていて、4時間半のコースの料金は800バーツ(約2400円)です。カルチャーショーがここのメインということで、バンコク出発は12時30分。ですから「お昼から半日何をしようかな」という時にはうってつけの観光地です。

 訪れたのは2005年の8月。バンコク周辺の主な観光地はある程度回ったことと、一度このカルチャーショーを見たくて行くことにしました。いつも利用するウェンディツアーの半日観光コースに参加しました。世界各国からの観光客を乗せたバスやワンボックスの車で駐車場は一杯です。やはり午後のカルチャーショーがお目当てなのです。

 数百人は入れるような大きな室内の会場でショーが演じられます。象に乗った僧侶の一行の入場に始まり、少々演出しすぎのムエタイの試合やタイの結婚式の様子などが次々に演じられます。やはり見所はタイ各地の民族舞踊でしょう。美しい民族衣装をまとった女性が音楽にのせて艶やかに踊ります。同じタイでもその地方で音楽や踊り、衣装までそれぞれ異なっているので、その違いを楽しみながら見るのも面白いものです。優雅な女性の舞だけでなくリズミカルなバンブーダンスもあり、いろいろな演目が繰り広げられます。

 ショーが終わると、第2部は屋外での象のショーになっていて、数頭の象が曲芸を披露します。よく仕込まれた象の芸に観光客は大喜びです。バンコク近郊で手軽に象のショーが楽しめますのでお勧めです。また別料金で象の背中に乗って園内を回ることもできます。

 ローズガーデンのカルチャーショーは、いかにも外国人観光客向けにショーアップされてはいますが、身近にタイの文化の一端に触れることができます。他にも蚕の繭から絹糸を紡ぐ手作業や野菜を美しく彫り上げるカービングの実演などを見学できるコーナーもあります。 その意味で、大人も子どももそれなりに楽しめる観光スポットといえるでしょう。

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June 17, 2006

№417 国内移住「団塊世代の就農期待」

     イサーンの田園風景
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 「2005年版農業白書」が閣議決定され、団塊の世代に就農を期待するという記事が出ました(西日本新聞 2006.6.6)。その記事の抜粋です。

 白書では国内農業は農家の高齢化、耕作放棄地の増大など危機的な状況にあると指摘。農業の担い手確保の一環として、07年以降、定年退職を迎える団塊の世代に強い期待を示した。 
 具体的な対応策としては、農業法人の設立や集落営農の組織化の組織化の促進を挙げている。さらに新規就農者については近年、団塊の世代など中高年が中心になっている点に注目し、「意欲と能力のある人材を、多様な形態で農業労働者として確保していくことが重要」と指摘。 都会で暮らしてきた団塊の世代で定年後に「田舎暮らし」を希望する人などを対象とした農業研修の充実や、集落営農支援といった施策を通じて、中高年層の就農を促していく方針を打ち出した。

 2005年度版農業白書は、定年退職を迎える団塊の世代に、後継者難に苦しむ農業を担う「戦力」と、食料品の消費をリードする「顧客」の2つの視点から熱い視線を送っている
 新たに農業を始めた人は03年で約8万人。今後、農業を支える人材として参入の期待が高い39歳以下の若者層が約1万2千人なのに対し、団塊の世代を含む50歳以上の中高年層が約5万9千人と7割を超えた。
 白書は、こうした中高年層の農業への関心が高いことを踏まえ、団塊の世代の定年退職者らについて、単独での農業経営だけでなく集落営農の一員として携わってもらうなど、さまざまな形態での就農に期待を込めた。
 また、消費に視線を転じると、世帯当たりの食料消費支出を世帯主の年齢別で見た場合、55歳以上が全体の半分以上。白書は、団塊の世代が高齢化していくと「消費動向に与える影響力はさらに強まる」と展望する。
 団塊の世代の食については、若者層が費用の安さや美味しさにこだわるのに対し、安全で健康によい食品や国産品に向かう傾向が強い。このため白書は「消費の特徴や食の志向を的確にとらえ、積極的に需要を発掘・創出していく重要性が高まっている」と強調した。

 来年から定年退職を迎える団塊の世代への注目度が高まっています。いわゆる2007年問題です。大量退職による労働者不足や、少子化もあいまっての将来の社会保障制度などの問題です。1947年からの3年間で700万人以上といわれる団塊の世代が、一斉に社会を支える側から支えられる側に回ったのでは、日本の社会構造は大きく変貌してしまうことでしょう。 そのような背景も踏まえての05年度の農業白書になっているのではないでしょうか。また農業従事者の減少がそれだけ深刻なのでしょうが。
 定年退職後「田舎暮らし」や「国内移住」を希望する中高年は多いといいます。永年の都会での生活を離れて、故郷に戻ったり終の棲家を求めて田舎でゆっくり暮らしたいという人たちです。海外でロングステイをする人よりも、言葉や医療などの問題から国内移住を実行する人の方が圧倒的に多いと思われます。
 ここでも「地方に移り住んで何をするのか」が一番の課題になることでしょう。趣味で田畑を耕すのではなく、農業の担い手になるのもいいかもしれませんね。
 いずれにせよ団塊の世代が、農業をはじめその地域を活性化する一員になってもらいたいものです。

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June 16, 2006

№416 国内移住「団塊さん争奪作戦」

     街中のフルーツ売り
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 ちょっと前になりますが、朝日新聞に「団塊さん争奪作戦」という記事が載りました(2006.3.19)。

 団塊の世代の大量退職が始まる07年に向けて、都道府県の多くが06年度予算に「誘致」のための新企画を打ち出した。人口減に悩む自治体は、田舎暮らし体験ツアーや就業支援策を掲げ、移住による地元の活性化をめざす。 都市部でも技能を持つ退職者の再就職のあっせんに力を入れる。緊縮型予算が目立つ中で、各自治体は約700万人にのぼる団塊の世代の退職者の争奪に知恵を絞っている。

2万人に手紙
 「宮崎に来んね、住まんね、お誘い事業」「『住んでよし』おおいた暮らし支援事業」― 各県の予算書には、団塊の世代に移住してもらうための事業名が並ぶ。
 例えば佐賀県。「ネクストステージを佐賀県で」という名の就職支援事業に4745万円を計上した。県にゆかりのある県外在住者らを対象に県が職探しを手伝い、現役で働ける人を呼び込んで、培った能力を県内で発揮してもらう狙いだ。県内企業の求人情報を県のホームページに掲載したり、起業する人に創業資金を助成したり、県庁に担当職員を置いて移住に向けた生活相談を受けたりする。
 人口減に悩む島根県は昨年3月以降、東京や大阪などに暮らす県出身者約2万人にUターンを呼び掛ける手紙を出した。同封したアンケートの回答を参考に、無料職業紹介、住居の相談やあっせん、農業技術指導など3850万円を計上。県地域政策課は「団塊の世代の大量退職をきっかけに、高齢化と過疎化に歯止めを掛けたい」と力を込める。

都市部も対抗
 争奪戦は都市部でも同じだ。
 愛知県は「熟練技能士活用促進事業」に482万円つける。技能を持つ退職者を「人材バンク」に登録し、技能継承を求める企業に紹介する仕組みを作る。
 千葉県も、定年退職者らが就農する際に生産技術の指導や経営計画の助言をする事業を新年度から始める。

民間と連携も 
 香川県は「団塊世代誘客対策事業」に1千万円。退職後に旅行が増えると見込み、旅行会社と連携して団塊の世代向けの旅行商品の開発を目指す。「観光産業の活性化で税収増にもつなげたい」。
 北海道も昨夏から道内の76市町村と協力。旅行会社に委託して道内で最長1カ月暮らすモニターを募集し、首都圏や関西在住の13組が4市町に滞在した。
 
 「ふるさと回帰支援センター」が04年に実施した都市住民対象のアンケートによると、回答者約2万人の4割が「ふるさと暮らしをしたい」と答えた。 人気の移住先は、1位、2位の沖縄と北海道以外は長野や神奈川、千葉、静岡など、都会に近く自然も豊かな県が上位を占めた。

 いよいよ2007年から、団塊の世代が定年退職を迎え始めます。アンケート結果にもあるように定年を機会に「ふるさと暮らし」を希望する人たちが多くいるようです。 そして、地方分権の時代といわれている今日、その担い手の一員として団塊の世代の経験や技能が期待されています。その内の「ふるさと暮らし」希望者を各県が争奪戦を繰り広げ始めているのです。
 国内移住人口の方が、海外ロングステイよりも多数派を占めることでしょう。どの県や地域に団塊の世代の国内移住希望者が移り住むことになるのか、その動向が注目されるところです。

 明日も国内移住関連の記事を紹介します。


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June 15, 2006

№415 美白のハーブ石鹸

    ハーバル・スパ・ソープ
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 タイのお土産にはいつも迷います。定番のタイシルクのネクタイやクッションカバー、アロマエッセンスやお香を買い求めることが多いでしょうか。 バンコクのフリーペーパーを見ていると、コエンザイム入りの石鹸の広告が載っていました。 コエンザイムQ10は、最近アンチエイジングのキーワードとして注目されていて、インターネットで調べてみると、このような説明がありました。 
 コエンザイムQ10は、私たちの細胞全てに存在します。人の体内で生合成され、また魚介類など多くの食品からも少量は摂取できます。そして、私たちが健康的に生きていく上で必要不可欠な物質であり、エネルギー産生や抗酸化に寄与する物質として大切な役割を果たしています。

 これはお土産に喜ばれるだろうと、広告に書いてあるスクンビット通りのフジスーパーに行ってみることにしました。石鹸のコーナーには、いろいろな化粧石鹸や美容に良さそうな石鹸がたくさん並んでいます。お目当てのコエンザイム石鹸がありました。小さな箱入りで売られていて、定価は180バーツ(約540円)。他の石鹸に比べると3倍くらいの値段です。日本でも上等の石鹸は高いのでしょうが、この値段ではそう何個も買えません。

 他に何かいい石鹸がないか探していると、 「ハーバル・スパ・ソープ(マンゴスチン入りの美白石鹸)」を見つけました。フルーツの女王マンゴスチンのエキスには、美白効果があるといわれていて、以前お土産にマンゴスチン石鹸を買ったことがあります。
 この「ハーバル・スパ・ソープ」のパッケージは、お洒落でいい感じです。粗目のネットの中にちょっとゴツゴツした石鹸の塊がいくつも入っていて、直接ネットで肌をゴシゴシとマッサージできるようになっています。
 マンゴスチン以外にも、ジャスミンライスや赤米、ターメリックにタマリンド、数種類のハーブも入っているようです。ターメリックはカレーの香辛料ですし、タマリンドもタイ料理は欠かせない調味料です。いろいろな成分が含まれていて何だか効きそうです。説明書きをよく見ると、美白だけでなく抗酸化作用もあると書いてあります。
 香りもよくて、値段も65バーツ(約200円)とお手頃。コエンザイム石鹸をやめて、こちらの美白のハーブ石鹸を数個買うことにしました。

 帰国後、早速試してみました。ゴシゴシタオルに美白石鹸を泡立てると、すぐにきめ細かな泡が立ちます。マンゴスチン石鹸が茶色系で地味なのに比べると、香りや肌触りもよくてなかなかいい感じです。美白効果があるかどうかは、しばらく続けないといけないでしょうが、お土産だけでなく自宅用にもお勧めです。
 タイには、ほかにもたくさんの美容石鹸がありますので、お好みの石鹸を探してみてください。

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June 14, 2006

№414 ロングステイ情報の集め方

     アユタヤの遺跡群
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 5月のロングステイ・セミナーの前に多くの質問が寄せられ、その中に「ロングステイ情報の集め方はどうしたらいいか」という質問があったそうです。

 なんといってもタイ国政府観光庁(TAT)の資料やカウンターでの相談が、一番役に立つ情報が得られると思います。オフィスは東京、大阪、福岡の3ヶ所です。 またインターネットには、TATやタイ国大使館をはじめ、多くのタイ関連のサイトがありますから、関心のある分野の情報が入手できるでしょう。
 ロングステイヤーや現地で暮らしている方などのホームページやブログも多数あります。ヤフーなどの検索サイトから「タイやロングステイ」などのキーワードを入力して検索すると、多くのサイトがヒットするはずです。

 とりわけ佐藤さんが代表を務めるロングステイ・コンサルティング社のホームページには、ロングステイに関する実務的な情報が満載です。バンコクの生活情報やロングステイ・ビザの申請から労働許可や会社設立の手続きまで、ここまで載せてもいいのだろうかと思うような専門的な情報が公開されています。ぜひ参考になさってください。
 http://www.longstayconsulting.co.th/

 チェンマイのロングステイ関連では「チェンマイ・田舎・新明天庵だより」というブログがあります。チェンマイのフリーペーパーの編集者の方が、在住者ならではの視点から現地情報を提供なさっています。お勧めです。
 http://chaocnx.seesaa.net/category/795316.html

 ついでにわたしのブログも参考にしてください。これまでの取材や調査を通して得られた内容や、タイの滞在中に見聞したことなどを、わたしなりに紹介しております。すでに400回以上のタイトルをアップしていますので、多少なりともお役に立つ内容もあると思います。

 実際にタイでロングステイする場合も、インターネットから得られる情報は非常に役に立ちます。タイにいながらにして日本の最新ニュースがすぐ分かりますので、情報から孤立することはありません。その上、Eメールを使って日本の家族や友人との連絡も簡単にできます。 バンコク市内にはたくさんのインターネットカフェがあり、1分1バーツ(3円)くらいの料金です。わたしもいつも利用しています。

 ところでロングステイに関する本がたくさん出回っていますし、テレビ番組でも取り上げられることがあります。その中で特に注意しないといけないのは、セレブで優雅なロングステイを毎日楽しんでいる風のテレビ番組があったりしますが、これはあくまでテレビ向けの演出が多いようです。
 わたしが知っている方もそのような演出でテレビに出演されましたが、実際にはごく普通の生活をしていらっしゃいます。 決して誤解してはいけません。念のため。

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June 13, 2006

№413 ロングステイに向かない人

   バンコクへ向かう機内から
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 5月27日のロングステイセミナーのパネルディスカッションで、 「ロングステイに向かない人」というテーマがありました。このテーマについて少々触れてみたいと思います。

 佐藤さんは、 「日本の生活をそのままタイに持ち込む人」はロングステイに向かないといいます。1日のスケジュールがないと落ち着かない人、スケジュール通りに進まないといらいらする人などです。つまり、することがないと落ち着かない、何かしていないとダメな人ということでしょうか。 “郷に入れば郷に従え”といいますが、タイのゆったりとしたリズムに合わせることが、タイで生活する上では大切なのです。
 わたしもこのタイプに近いのかもしれません。いつも短期間の滞在なので仕方ないのですが、普段の日本のリズムで行動しますし、予定通り進まないとイラつきます。 また、明日の予定がないと「何をしようか」と考えてしまう方です。今のままでは、長期の滞在は無理なようですね。

 永年タイで生活していると、日本との生活習慣の違いやタイ人気質に腹が立つことばかりだという佐藤さん。タイは一番好きな国でもあるが、その意味では一番嫌いな国でもあるといいます。たとえば、車を後ろから追突して降りてきた運転手が「マイペンライ(気にしないで)」ということも。追突しておいて「気にしないで」はないだろうと怒ってみても、ここは日本でなくタイなのです。タイではこんなものかと受け入れて、なかば諦めることも必要なようです。

 次は、わたしが考えるロングステイに向かない人です。失敗しやすいタイプともいえるでしょう。
 第一に、現地社会に溶け込もうとしない人でしょうか。タイ人と交流しないまでも、タイの文化や習慣を理解したり、タイ人の生活ぶりに関心を持ったりすることが大切です。習慣の違いやタイ人の対応に腹を立てるのではなく、両国の違いをおもしろがるといったくらい心構えで、ちょうどいいのではないかと思います。
 二番目は、目的がない人です。長期滞在をして、タイで「何をしたいのか」が最も重要な課題です。物価が安くて生活しやすそうだけではダメです。目的がないと必ず失敗するといっていいでしょう。
 目的は何でもいいのです。ゴルフ、遺跡めぐり、タイ舞踊やタイ料理、タイ語の勉強、あるいはボランティア活動など、自分が好きなこと興味があることを目的にされるといいと思います。好きなことだと続けられ、ロングステイがきっと充実したものになるに違いありません。

 もっと挙げればキリがありませんが、ロングステイに向かない典型的なタイプを紹介しました。

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June 12, 2006

№412 タイ国王即位60年

 街角に飾られている国王の肖像画
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 タイのプミポン国王が今年即位60年を迎えられます。今月12日の記念式典を前に祝賀ムードに包まれるバンコクの様子を伝える記事が西日本新聞に載りました(2006.6.5)。

 プミポン・アドンヤデート国王(78)は1946年6月、第8代国王だった兄の急死に伴い18歳で王位を継承した。
在位60年は、存命している世界の君主の中でも、英国のエリザベス女王(在位54年)を上回り最も長い。

 タイ人に「国王のどこが好きか」と聞くと「国民のためによく働いてくださる」と答えるのが常だ。 プミポン国王がタイ国民に敬愛される背景には、全国各地で国民の生活・福祉向上のために行っている「王室プロジェクト」の存在がある。国王が全国各地を歩き、国民の生活向上のために必要な事業を発案。自ら陣頭指揮を執って事業化するのだ。

 主なものは僻地の医療・衛生や環境の向上を目指した事業の構築。山岳民族がアヘンのもとになるケシを栽培していたのを果樹栽培に転換させたり、農民のタンパク源となる淡水魚の養殖を進めるなど、プロジェクト数は3000以上にのぼる。干ばつ被害を防ぐ人工降雨実験も、国王の指揮で続けられている。
 こうした事業の主要な財源は、国民の王室への寄付だ。本来は政府や自治体の仕事のように思えるが、寄付により徳を積むという仏教思想が根付くタイでは、特に違和感はないらしい。 またタイでは、政治家の利権誘導や汚職疑惑が絶えず、国民が政治家や行政を信頼していない。一方で王室への敬意と信頼は厚く、王室にやってもらった方が公正に進む、と国民は考えているようだ。

 即位60年の最大イベントである慶祝儀式は、6月12日バンコクで行われる。世界28カ国の君主・王族が参加の予定。日本からも天皇、皇后両陛下が臨席される。
 タイでは今年初めから続いていたタクシン政権と反対派の政争は、今や休戦状態。集会の群集であふれていたバンコクの中心部も、国王の肖像画や王室の旗が飾られ、式典の準備が進んでいる。

 今日、バンコクでは盛大に記念式典が開かれていることと思います。プミポン国王の在位60年をお祝いし、ますますのご健康をお祈り申し上げます。

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June 11, 2006

№411 ハワイ・ロングステイの記事から

  ハワイ州観光局のHPより
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 2006年6月2日の西日本新聞にハワイ・ロングステイの記事が載りました。その一部からです。

 定年退職後はのんびりと常夏の島で過ごしませんか-。米国・ハワイ州観光局は、日本の団塊の世代をターゲットにして、ロングステイ客の誘致に力を入れている。 セールスポイントは、過ごしやすい気候や英語が話せなくても不自由しないハワイらしさに加え、手頃なコンドミニアムが増えている点や医療水準の高さ。
 最近は2週間以上滞在し、短期旅行とはひと味違う「趣味の暮らし」や「ゆったり観光」を楽しむ人も増えているという。
 コンドミニアムは1日、1週間、1ヶ月という単位で借りることができる。ひと通りの家具やベランダを備え、建物内にはテニスコート、売店、プールがある場合も。寝室1部屋タイプ(40~50㎡)だと、月額料金1500~2500ドル(168000~280000円)程度と手頃。 

 ロングステイ財団の2004年のアンケートでも希望滞在地の第3位と相変わらずの人気です。
 また、夫婦ふたりで滞在した場合、ハワイの1ヶ月の生活費は約35万円という調査結果が出ています。一番の人気滞在国のオーストラリア(パース)が約22万円、アジアのマレーシアが約16万円、タイが約14万円ですから、かなり割高な生活費がかかります。もちろん日本で生活するよりも高くつきます。
 コンドミニアムの料金が16万円から28万円というのは、決して手頃ではないですよね。生活費が高いはずです。

 アメリカの場合、ノービザでの滞在期間は観光目的で3ヶ月ですが、ロングステイ向けの長期ビザはありません。ですから長くても3ヶ月の滞在を繰り返すことになります。
 ロングステイ財団やこの新聞記事でもいっていますが、2週間以上の滞在をロングステイと称していますから、
ハワイの場合3ヶ月以内の比較的短期間の滞在が多いのかもしれません。
 ハワイの方が日本での生活費より高いわけですから、ずっとここで生活したいという人は経済的に余裕のある一部の方に限られるのではないでしょうか。それに比べるとタイの場合、半年・1年の滞在は普通ですし、永住希望の方もいらっしゃいます。 もちろんビザの違いもありますが、タイの生活費の安さが長期間の滞在を可能にしているともいえます。

 ハワイのロングステイは、生活するというよりも旅行の延長上の滞在に近いものかもしれません。 一口にロングステイといっても、滞在地によってそのスタイルはさまざまのようです。

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June 10, 2006

№410 定年後の職業観

  破壊された仏像 アユタヤにて
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 立命館大学産業社会学部 前田信彦教授の「定年後の職業観」 (2005)という論文からです。

 人口の高齢化の進展は日本の雇用システムにも大きな影響を与えつつある。とりわけ団塊の世代が高齢期に入る今後は、高齢人口の増大とともに、これまでの職業経験あるいは生活経験を生かした多様なキャリア形成の制度の構築が必要である。そこでは高齢者を単なる「社会的弱者」として捉えるのではなく、社会を支える「アクティブ・エイジング」の世代と位置づける発想が重要となるであろう

 前田教授は、高齢期の生活と職業キャリア形成について、いくつかの考察を述べています。
 まず第1に、定年の意味の変化という点である。
 定年退職のイメージとして「経済的に苦しくなる」という割合は1991年からの10年間に増加しており、中高年齢者の雇用状況は厳しいものであったことが推測される。にもかかわらず「新しい人生が開ける」「自由な時間が取り戻せる」などの肯定的イメージも増加しており、この点で定年退職を第2のキャリア形成期と位置づけるような転機として前向きに意味づけるような定年文化が構築されつつある
 
 第2に、職業キャリア志向の多様性という点である。
 定年を迎える前の中高年層のキャリア志向は、妻の就業状態や世帯収入などの経済的条件によって左右される傾向が見られる。特に定年退職後にボランティア活動を志向する層は、経済的に恵まれた中高年である。しかし、定年退職後は同一企業グループで雇用延長や出向を志向する者は全体の23%程度であり、定年を契機とする職業キャリアの展開はボランティア活動や独立開業志向など多様性を持っている

 第3に、会社への関与を示す「職業的自律性」は、職業キャリア志向の多様性を促す1つの要因である。
 分析では、「長期継続雇用を前提に生活設計している」という項目は、概ねどのキャリア志向の者にも支持される傾向が見られたが、しかし「社外との交流」「個人的な職業能力の開発」や「転職・独立の準備」などは、ボランティア活動志向や、独立開業志向に多くみられた。
 このことは、職業的自律性の高い、非組織的・非会社的な志向を持つ中高年は、定年を契機として多様なキャリアを展開する可能性を持っているといえるだろう。雇用継続以外のボランティア活動志向や独立開業志向の者は、在職中から会社以外との関与を求めている。 つまり“会社人間”からの離脱現象は、とりわけ定年後の雇用継続を設計する者以外には、徐々に共有され始めていると推測できるであろう。
 さらに、定年後は雇用労働のみならず、ボランティア活動などを含めた多様なキャリア形成を支援することが社会的にも要請されるだろう。

 もっと長い論文なのですが、考察についてかなり端折って紹介しました。
 団塊の世代が、定年退職を第2の人生を切り拓く契機とする肯定的なイメージとして捉えつつあるといっています。また、長期雇用を継続する志向だけでなく、ボランティア活動や独立開業志向など多様なキャリアを形成する可能性があることを示唆しています。
 その中でも、これらを志向する方の“会社人間”からの離脱現象が、在職中から準備され始めていることは注目すべき点です。定年を迎えてからリタイア後の生き方や人生を考えるのではなく、在職中からその準備をすることは重要ですし、それが“会社人間”からの早期の切り替えや個性的で新しいシニア像を創造することにつながると思われます。
 団塊の世代が「アクティブ・エイジング」の世代として、超高齢化社会を支える主役になることを期待したいものです。

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June 09, 2006

№409 ロングステイのリスクマネージメント

      チェンマイの早朝
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 「タイの治安はどうですか?」と、よく質問されますし、今回のロングステイ・セミナーでも話題になりました。 「タイは安全ですか?」と聞かれれば、「安全です」と答えるでしょう。ただし日本と同じ感覚や行動を取らないという前提がつきます。

 TATの陣内さんは、 「日本でしないことは海外でもやらないが鉄則」とおっしゃいます。旅先では舞い上がってしまって、観光気分で普段はしない行動をすることもあるでしょうが、長期滞在をする場合は慎重な態度と行動が求められます。 “おのぼりさん”的な観光気分ではなく、タイで暮らしている意識で長期滞在することが大切ではないでしょうか。そうすれば自ずと地に足がついてスキがなくなり、周りから狙われることも少なくなると思います。

 ロングステイ・コンサルティング社の佐藤さんも「日本は世界でも例外的に安全な国なんです。タイに限らず海外では事件や犯罪は多発していますので、安全に対する意識を持たないといけません」。 さらに「タイは車優先の交通ルールですから、注意して道路を横断しないといけません。日本のように車は止まってくれません。その上、人間の命の値段が10万バーツ(約30万円)というお国柄ですから、交通事故に遭っても少額しか補償されません」。

 次はわたしのコメントです。日本でも同じことですが、人通りが少ない路地や夜のひとり歩きをしないことです。特に、夜女性がひとりでタクシーに乗ってはいけません。運転手による犯罪が頻発しているといいます。
 それから日本人が日本人を騙すこともあるようです。チェンマイ辺りでは先に滞在している日本人が、新米ロングステイヤーに親切にして安心させ、詐欺まがいのトラブルが多いと聞きます。特に不動産をめぐるトラブルが目立ちます。外国人(日本人も)はタイでは土地を購入することができませんので、ウマイ話には乗らないことです。
 またタイ人女性と仲良くなって、家を購入して女性の名義にしたとたんに乗っ取られることもよくある話です。 これをトラブルとみるか、男の勲章とみるかは、その方次第なのでしょうが・・・ いずれにしても不動産に絡む話には十分な注意が必要です。

 海外では「自分の身は自分で守る」、つまり自己責任で行動する心構えが必要になります。

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June 08, 2006

№408 ロングステイの目的

    イサーンのピマーイ遺跡
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 ロングステイの目的についても、ロングステイ・セミナーのテーマのひとつになりました。TATによると驚くべきことに「何をやったらいいのでしょう」と問い合わせる人もいるそうです。 こういう方には逆に「タイに何をしに行くのですか?」と尋ねたくなります。

 わたしのブログ読者の方から、次のようなコメントをいただきました。
 海外ロングステイが成功するか否かは、次の2点にかかっています。 ①「現地で何をして過ごすのか」 ② 食事 です。 毎日が日曜日になりますから、日中、何をして時間を過ごすかが最大の問題です。
ボランテイア、スポーツ・・・特に趣味も無く、単に暇を潰すしか無い方には、海外のロングステイは苦行になります。
 また、食事も重要なポイントです。タイ食が口に合う方は10%もいません。当初は美味しいと感じられたタイ食も、時間がたてば、日本食一辺倒になってきます。お年寄りであれば尚更です。
 単に物価が安いことを求めて、海外ロングステイへ行かれた方は、99%日本へ逆戻りです。

 まったくその通りだと思います。目的は何でもいいのです。難しく考える必要はありません。自分の好きなことや趣味を滞在中の目的にされるといいと思います。たとえば、ゴルフ、温泉や遺跡めぐり、タイ舞踊やタイ料理、タイ語の勉強、暖かいタイで病気の療養、リハビリなど、さらにボランティア活動や草の根の国際交流まで、思いつくものだけでもいろいろあります。
 好きなことだと続けられまし、生活にもメリハリが出て、生活が単調にならずにリズムも取りやすくなることでしょう。

 繰り返しになりますが、ロングステイをする場合「タイで何をするのか」が最も重要な課題です。最近はロングステイの滞在希望地として、アジアの国々が上位にランキングされていますが、物価が安くて暮らしやすいというのが人気の理由です。しかし物価が安くて生活しやすそうだけではダメです。滞在目的がないと必ず失敗するといっていいでしょう。

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June 07, 2006

№407 バンコクで韓国焼肉

    カルビは焼いてくれます
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 バンコクでは世界各国の料理が食べられます。タイ料理はもちろんのこと、和食、中華、イタリアンにフレンチとレベルの高い料理が楽しめます。屋台やフードコートで手軽に食べる料理から、一流ホテルやレストランで出される高級料理まで、好きなものが選べますし味もあまり当たり外れがないようです。 その中でも日本語のフリーペーパーに広告がよく載っていて以前から気になっていたのが韓国料理です。

 昨年末、美味しいと評判の韓国料理店があるというので、ロングステイ・コンサルティング社の佐藤さんに案内していただきました。スクムビット通りソイ12のスクムビット・プラザにある「ガボレ」というちょっと変わった名前のレストランです。スクムビット・プラザのオーナーが韓国系の人らしく、このビルには多くの韓国料理店やコリアンのお店が入居しています。
 細長く奥行きのある店内は夕食時ということもあって満席状態で、2階に上がってようやくテーブルに着くことができました。お客さんのほとんどは、在バンコクのコリアンか韓国人観光客です。

 韓国料理といえばやはり焼肉でしょう。 「骨付きカルビ」(390バーツ、約1200円)とこの店オリジナルの「プルコギ」(300バーツ、約900円)を注文しました。 注文とは別に、キムチにカクテキ、チヂミ、塩辛など10種類以上の小皿が運ばれてきました。これは食べ放題ということで好きなだけ食べられます。
 ビールの肴にキムチをつまんでいると、骨付きカルビが運ばれてきて、お店の女性がテーブルに組み込まれたコンロで焼いてくれます。最初にスライスしたニンニクが入った小さな金属製の器をコンロの隅に置いて、キツネ色になるまで待ちます。
 次にコンロの真ん中で大きなカルビ肉を広げて焼き始め、お約束通りハサミでカルビ肉を手際よく切っていきます。程よく焼けたところで、胡麻やチシャの葉で包んで食べるわけですが、肉が柔らかくなかなかの味です。
 「ガボレ」特製のプルコギは韓国風スキ焼といった感じで、普通のプルコギ用の鍋ではなく周囲が縁取られた鉄板で焼くというよりも肉と野菜を煮ていきます。しっかりプルコギの出汁が染み込んだ肉と野菜をご飯と一緒に食べると最高です。

 この店の売りは、天然塩だけを使い、化学調味料を使用せず、できるだけ低農薬の野菜を使っていることだそうです。確かにキムチやカクテキなどの小皿料理の味付けもストレート自然な味ですし、胡麻やチシャの葉もみずみずしく新鮮です。
 ここがタイということを忘れてしまいそうな本格的な韓国料理でした。 “バンコクで韓国焼肉”、なかなかいいですよ。

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June 06, 2006

№406 ロングステイはハードルが高い?

   有名なオリエンタルホテル
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 今回のロングステイ・セミナーの一番のねらいは、 「ねばならない」的な条件が多数あるように見えるロングステイのステレオタイプを崩し、ハードルを低くし間口を広げることです、とTAT(タイ国政府観光庁)の陣内さん。 その話を聞いたとき、そんなにロングステイを堅苦しく考えている方が多いのかと疑問に思いました。

 しかし「ロングステイ・ビザ(あるいは他のビザ)を取らないと、長期滞在を始められない?」など、このような問合せが多数TATにくるのだそうです。びっくりしました。また、一度もタイに行ったことがないのに、ロングステイを決断しようとする方もいると聞きました。

 まずは気楽に観光ツアーや下見ツアーに参加して、タイがどんな所なのか自分の目で見て、タイの空気を吸ってみて、直接タイを肌で感じてくることが大切です。
 そこでタイが合っているとか、好きだなと思ったら、少しずつ滞在期間を延ばしたり、タイ国内各地を回ってみたりするのが第2段階です。30日間はビザなしで滞在できるのですから。
 だんだん慣れてきたら、自分で飛行機のチケットやホテルの予約などもできるようになるでしょう。滞在中もスーパーなどで物の値段を確かめたりして、 「生活の視点」で滞在することが大切です。もし他の国でロングステイの候補地があったら、同じようにその国を直接感じてみましょう。 その上で、タイでロングステイをするかどうかを決めたらいいのです。
 ここまで来れば現地の状況もかなり分かってくるので、具体的な長期滞在のプランが立てられるのではないでしょうか。ロングステイへのハードルもぐっと低くなっているはずです。
 
 そして第3段階の本格的にタイで長期滞在を始める時に、ロングステイ・ビザを取得したらいいのです。
最近はタイの方がビザが取得しやすくなっていて、申請した即日に許可が下ります。

 少しずつステップを踏んで、海外でのロングステイが自分に合っているのか、よく見極めてから出発しましょう。

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June 05, 2006

№405 ロングステイビザと口座開設

     水上マーケットにて
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 5月27日福岡で開催されたタイ国政府観光庁主催のロングステイセミナーに、わたしと一緒に講師としてロングステイ・コンサルティング社の佐藤裕氏が出席されました。その折にロングステイ・ビザの申請や銀行口座開設の最近の状況について、話しをされましたので紹介します。

ロングステイ・ビザ
 これまでロングステイ・ビザをタイで申請した場合、許可が下りるまで1~2週間くらいかかっていたものが、申請したその日に下りるようになりました。これまでも日本でするよりもタイで申請した方が楽だったのですが、ノービザ(30日間滞在可)でタイに行ってからでも十分に間に合います。
 さらにパスポートとタイの銀行に開設した口座の通帳があれば、それでOKです。健康診断書などの書類も現地で揃えることが可能です。 健康診断書は、ビザ変更申請する当日に5~10分ほどで受領できます。日本でロングステイ・ビザ申請のものとは全く異なり、ほとんど問診のみです。
 日本での煩雑な手続きに比べると、はるかに簡単になりました。これから申請する方にとっては朗報ですね。

銀行口座の開設
 以前バンコク在住の読者の方から、このようなコメントをいただきました。

 バンコク銀行の日本語HPでは、3月までは「旅行者でもパスポートだけで口座開設ができます」と大きく書いてあったそうです。ただし、取引妙味が無い外国人客が来たら「労働許可証の提示」を求めて、口座開設を断る口実にしても良い、とも書いてあったようです。
 ところが、4月2日に中央銀行から通達が出て4月10日頃になってHPが書き換えられ、 「旅行者は口座開設ができません。口座開設には労働許可証か1年ビザが必要です」となったようです。
 2003年にも、今回と同様の措置が取られたことがあったことがありました。いずれもバーツが急騰した時で、バーツ高騰を阻止するために海外からの投機資金を制限する目的で、口座開設を制限する動きになったようです。
   
 佐藤さんが、この件についてバンコク銀行の本店に確認したところ、確かに旅行者は銀行口座の開設ができなくなっているそうです。 現時点でバンコク銀行で口座を作ろうとすると、在留証明書、日本から送金したという送金証明書、現地で身元保証をしてくれる会社の証明書などが必要となります。これでは旅行者やロングステイ・ビザを取得しようとする人は、口座を開くことができません。
 
 そこでひとつの方法を教えてもらいました。それは、東京と大阪にあるバンコク銀行の支店で口座開設の申し込み手続きをするのです。バンコク銀行の日本の支店は、バンコクに書類を郵送してバンコク銀行の本店に口座を開設してくれます。その新しい通帳が日本に送られてくるということです。日本の支店に口座ができるのではなく、バンコクの本店に口座が開かれます。
 なお、日本から開設依頼する口座は定期預金のみですが、ビザの自己保証の口座としては定期預金のままで構いません。ただ、定期預金はATMカードが無いので、ビザ申請後、普通預金に振り替えることもできます。

 これまでも中央銀行からの通達はちょくちょく変更になっているので、また制度が変わるかもしれません。 しかし、ロングステイ・ビザを取得するには、タイの銀行口座に80万バーツの送金が必要になりますので、口座を開設できないとなると困るわけです。当面は日本の支店で手続きをしないといけないですね。

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June 04, 2006

№404 チェンマイに篤志の図書館

 新築の図書館(NPO慧燈のHPより)
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 タイ北部や東北部(イサーン)で山岳民族の教育支援を行っているNPO法人慧燈が、チェンマイで図書館を運営するという記事が、西日本新聞(2006.5.22)に掲載されました。

 福岡市の女性ライオンズクラブ「福岡桜ライオンズクラブ」(西川ともえ会長)が、タイ北部チェンマイに図書館を建設した。同地で青少年の教育支援をしているNPO法人慧燈(調寛雅理事長、佐賀県基山町)が運営する。 5月下旬、同クラブの会員らがチェンマイを訪れ、図書館の落成式に出席した。

 NPO法人慧燈の調理事長が、同クラブでタイでの活動について講演したのがきっかけ。現地のメーラミン・ライオンズクラブと協力し、ライオンズクラブ国際基金や桜ライオンズクラブで集めた資金など、約250万円で建設した。
 11日、チェンマイで地元の人々も参加して落成式が開かれた。西川会長は「第二次世界大戦に出兵した日本兵が病気や飢えによってタイ北部などで倒れた時、タイの人々が手当てや埋葬をしてくれたと聞いた。お礼の気持で支援活動をしてきた。この図書館が有効に活用されタイの人々に喜ばれることを願います」と話した。
 図書館は約45平方メートル。偉人伝など日本語の本約600冊とパソコン7台を備えており、現地で日本語を勉強する学生たちにとって役立ちそうだ。今後はタイ語の本も増やしていく予定。

 このような記事でしたが、NPO慧燈に詳しい話を聞いてみました。
 それによると、図書館はチェンマイ市内から南西へバイクで15分ほど走ったサラピー郡に建設されました。建設資金は全額「福岡桜ライオンズクラブ」のご寄付によるもの。
 NPO慧燈が運営する「チェンマイ慧燈日本語学校」の付属図書館としての利用が予定されている。同日本語学校は、現在チェンマイ郊外にある技術系専門学校「アジアテクノロジー」内にあり、来年には今回新設された図書館の敷地内に移転するのだそうです。 そのため図書館の本格的な利用は日本語学校の移転後ということになりますが、ここで日本語を学ぶタイの学生たちに活用されることが期待されます。

 できれば今年の夏にチェンマイを再訪したいと思っていますので、この図書館も見学したいものです。


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June 03, 2006

№403 チェンマイ門市場

       緑色の茄子
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 チェンマイにはワローロットマーケットをはじめソンペットマーケットなど8ヶ所の市場があります。その中でも朝方賑わっているというチェンマイ門市場へ、ガイドのソンブーンさんが案内してくれました。その名の通り、城壁に囲まれた旧市街の南側にあるチェンマイ門の前にあるマーケットです。
 庶民の生活ぶりを垣間見ることができますしワクワクするので、その町の市場を歩くのが好きなのです。

 乗り合いバスのソンテウやバイクが行き交う朝のラッシュの中、市場に多くの市民が朝早くから買い物に来ています。その中に白いチャイナ風のブラウスに巻きスカートというこの地方の民族衣装を着た女性がいて、ソンブーンさんが典型的なチェンマイ美人だと教えてくれました。などほど中国系のきれいな方で色白で細面の顔立ちです。今では普段に伝統的な民族衣装を着る女性は少なくなっているそうです。

 市場の前にはおばちゃんたちが露店を開いていて、新鮮な野菜を一束2~3バーツ(約10円くらい)で売っています。あんまり安いのでびっくりです。 果物の露店もあって、マンゴーにマンゴスティン、ランブータンやドラゴンフルーツをはじめ、季節のいろんなフルーツが並んでいます。どれも1kg20バーツから40バーツ(約60~120円)くらいでしょうか、やはりスーパーより安いですね。
 あまり広くはない市場の中に入ると数列の商品台に分かれていて、その上には白菜やキャベツ、大根など日本でもお馴染みの野菜が売られています。見慣れない野菜だなと思ってよく見てみると、茄子でした。形はなるほど茄子なのですが、色が茄子紺でなくて緑なのです。決して未成熟だからということではないそうです、緑色の茄子をはじめて見ました。

 お米も売っています。意外なことにもち米(1リットル15バーツ)より細長いタイ米の方が高い値札(22バーツ)が付いています。ソンブーンさんによると、チェンマイ地方ではもち米が主食で、タイ米の方が収穫量が少ないからだそうです。日本人からみると、あのタイ米よりもはるかに美味しいもち米の方が高くて当然だと思うのですが。
 別のところを歩くと、なまずのような淡水魚や蛙など魚のコーナーもありますし、変わったものでは小さな竹籠に入れられた小鳥が売られていました。食用にするのでしょうか、それとも仏教の儀式で放してやるための鳥でしょうか。

 この市場には、お惣菜を作って売る屋台が並ぶ一角があります。麺などの朝食を取る人、お惣菜をビニール袋に詰めてもらって持って帰る人で混雑しています。魚を丸ごと揚げたものや唐辛子がたっぷりと入った豚肉のお惣菜など、こってりしていそうで朝からは食べられませんが、なかなか美味しそうです。
 ここを歩くと、揚げ物のてんぷら油やいろいろな香辛料の入り混じった臭いが鼻腔一杯に広がります。なんともいえない複雑な臭いですが、わたしは決して嫌いではありません。これがタイの臭いだと実感できます。この臭いの好き嫌いが、タイという国を好きになるかどうかの要因のひとつかもしれません。

 小さいながらも早朝からチェンマイ市民の熱気と活気にあふれたチェンマイ門市場でした。

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June 02, 2006

№402 TAT主催のロングステイ・セミナー その2

      ワット・ポーにて
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その2
 佐藤さんとわたしの講演につづいて、「タイで暮らす魅力 -長期滞在への取り組み方」というテーマでパネルディスカッションを行いました。 西日本新聞の前バンコク支局長 宮原拓也氏をコーディネーターにTATの陣内さん、佐藤さんとわたしの4人でのパネル討論です。

 最初にロングステイをするにあたって大きな問題となる住居選びとその探し方、そして毎日の食事をどうするかのテーマです。
 第一の住宅選びは高級サービスアパートメントからタイ人が一般的に暮らしているアパートまでピンキリですが、自分の予算と希望の間取りなどを考慮した上での物件探しとなります。 タイの不動産屋はその手数料を大家から貰うのが慣例になっているので、安い物件を扱っていません。信頼のできる不動産業者に頼むことと、いかにして予算に見合う物件を探すかが鍵になります。

 第二の食事については、毎日口にするものですから重要な問題でしょう。いくらタイ料理が美味しいといっても毎日では飽きてしまいます。シニアにとってはなおさらです。 日本食材を買ってきて自宅で料理するのもよいでしょうし、バンコク市内にたくさんある日本食レストランで手軽な値段で和食を楽しむこともできます。
 また、近所のスーパーで、日本の食材も含めて品揃えや値段を把握することも必要ですね。 

 さらに滞在中の医療や医療保険の問題、日本から年金を送金する方法など、多岐にわたるパネルディスカッションになりました。
 タイで契約できるシニア向けの医療保険はあまりないので、日本で海外旅行傷害保険に加入するのが一般的であること。国民健康保険が適用されるので、帰国後、タイで支払った医療費の還付請求ができること、などが紹介されました。 ただし、医療費全額が還付されるのではなく、日本の医療報酬基準に基づいた医療費になるので注意すべきでしょう。
 1年以上長期のロングステイをする場合、申請すると年金をタイに送金することが可能です。
手続きについては、社会保険庁のホームページを見ると窓口で直接お尋ねくださいとなっていますので、最寄の社会保険事務所で確認されるといいでしょう。

 まとめとして、TATの陣内さんから「まず一度タイを訪問してみることです。現地の空気を吸い、自分の目で確かめてくる、タイを直接肌で感じてくる。その上で長期滞在するかどうか決めてみては」というアドバイスがありました。 

 休憩なしで2時間あまりのセミナーでしたが、みなさん熱心に聞いておられ、またメモを取る方も多くいらっしゃいました。このようなシニアのロングステイへのニーズに応え、正しい情報の提供とサポートが必要だと、このセミナーから実感した次第です。 今回のセミナーが、参加されたみなさまのロングステイに対するハードルを低くして、ロングステイを実行する一助になったのであれば幸いです。
 これからも切り口を変えて、ご要望にお応えできるロングステイセミナーが開催されるよう提案していきたいと思います。 なお、セミナーの中で特にお知らせしたいテーマについては、別途記事にしていく予定です。

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June 01, 2006

№401 TAT主催のロングステイ・セミナー

    講演をする佐藤裕氏
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その1
 2006年5月27日(土)、タイ国政府観光庁(TAT)と西日本新聞社主催のロングステイ・セミナーが、福岡で開催されました。 「もっと知りたい長期滞在事情 ~タイランド~ 」というセミナーのタイトルです。
 
 当日は早くも梅雨のような雨にもかかわらず約200人の参加者があり、会場はほぼ満員の盛況ぶりでした。当初120人の参加者を予定していましたが、予想をはるかに上回る参加申し込み者があったため、急遽会場のセッティングを変更して対応したとのこと。それでもお断りした方がいらっしゃったそうですから、最近のロングステイへの関心度の高さがうかがえます。

 プログラムは、わたしとロングステイ・コンサルティング社の佐藤裕氏の講演とパネルディスカッションの構成です。
 わたしには「最近の長期滞在事情」を話してくれということで、今年から話題になりつつある“年金移民”の話を交えながら、マレーシア、タイなどアジア各国の人気が上がっていることを説明しました。
 次いでロングステイの実践者の方へのインタビューを事例にしながら、夫婦ふたりの場合、男女それぞれ単身の場合などケースごとに紹介しました。 さらに、研究成果の中からロングステイにはどのような役割・機能があるのかや、ロングステイから得られることについて解説させていただきました。
 いくつか話しをしましたが、ロングステイの滞在目的を持つことが重要であること、ロングステイに行くことが目的ではなく、ロングステイがこれからの生き方や人生を考えるヒントやきっかけになってほしいことに重点を置きました。
 
 続いて佐藤さんが「タイの受け入れ事情」について、最新の情報や実務的な内容を講演されました。
 佐藤さんは、年間ロングステイ関連のお客様400人ものビザの申請を扱っている専門家で、その実務を通しての注意点やアドバイスがありました。 とりわけビザの申請手続きや銀行口座の開設について、最近の変更点を中心とした解説があったので、参加者の方にとっては有益な情報になったことでしょう。
 また、タイの医療、治安からロングステイに向いていないタイプや滞在中に注意すべき点などについても、実例を挙げながら説明がありました。

つづく

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