« №699 伸縮する湖トンレサップ | Main | №701 伸縮する湖トンレサップ その3 »

July 21, 2007

№700 伸縮する湖トンレサップ その2

   小さなクルーズ船と船頭さん
Img_1046

その2
 まもなく、道路を左に折れて未舗装路へ。途端にあの赤い土ぼこりが舞上がり、道沿いの粗末な家々が赤土色に塗れています。これらの家々は水田で稲作をする農家や湖で漁業を営む漁師さんたちの家とのこと。雨季には水没するでしょうから、家も移動するのか、乾季だけの仮住まいなのかもしれません。粗末な家でも屋根にアンテナが立っていて、バッテリー電源でテレビを見ている人もいますし、軒先の日陰で昼寝したり近所の人たちと談笑したり、暑い午後を思い思いに過ごしています。
 乾季で湖が縮小しているので、クルーズ船の船着場はまだ先、赤い色の道が続きます。周辺には潅木が生い茂っていて、雨季にはここが湖底に沈んでいるとは、想像しにくい景色です。

 水揚げした魚を売買する小さな市場が見えてきた辺りから、観光客を乗せてきた車やバスが駐車していますので船着場が近いことが分かります。多くの車がつかえて前に進めなくなり、ここで車を降りて船着場まで歩きます。1週間前にここに来たソープアンさん「船着場が先週よりも、もっと遠くなっています」。そうです、まだまだ湖が小さくなり続けているのです。
 船着場といってもそこはまだ湖岸ではなく川岸で、大小さまざまの観光船が川岸に繋がれていて、その中でも一番小さそうな8人乗りの木造船に乗り込みます。小さくても私ひとりの貸切ボートです。船首部分の左側に車と同じハンドル式の舵が付いていてここで操船します。船頭さんがエンジンを始動させ、東南アジア最大のトンレサップ湖のクルーズに出発です。

   係留されている体育館船
Img_1048

 水量が少なく土色に濁った川を下ります。船底やスクリューが接触してしまいそうなくらい水深が浅そうです。同じように湖に向かうクルーズ船、漁を終えて戻ってくる漁船が狭い川をすれ違うこともあって低速で進みます。川に入って泳いだり小魚を採る子どもたちの姿も見受けられます。
 途中、病院、小学校、中学校などがありますが、すべて船上に建造されている移動式のもので川岸に係留されています。これらはトンレサップ湖に住む水上生活者やその子どもたちのための施設なのです。各国政府や国際機関の援助で建造されたものが多く、赤い外観で2階が体育館になっている船は、日本政府の援助によるものとのこと。バスケットボール場の船は、曳かれて下流へと移動していました。
 川を下ること約15分、次第に視界が開けてきて、いよいよトンレサップ湖が見えてきました。

つづく

|

« №699 伸縮する湖トンレサップ | Main | №701 伸縮する湖トンレサップ その3 »

Comments

1週間程度の旅行を年数回で、これだけの取材(量・質)が出来るのは感嘆に値します。毎日何時間ほど取材されるのか、取材前にどういう計画や情報収集をされるのか。各地のロングステイの下見などの参考に致したく、コツをご伝授いただけませんでしょうか。

Posted by: 日本の読者 | July 21, 2007 at 01:07 PM

日本の読者様
 コメント並びにいつもご愛読していただき、ありがとうございます。
このところ年2回の訪タイです。取材は何時間というより、滞在中ブログの記事になるようなネタはないかと観察しているだけで、それを忘れないようにノートにメモを取ります。帰国したらメモを見て思い出して記事を書きます。
 インターネットや政府観光庁で情報を収集して、スケジュールを立てます。インタビューは直接メールで依頼したり、在タイの方にに協力していただける方を紹介してもらっています。親しくなった方との再会も入れます。スケジュールが決まればネットで航空チケットとホテルの予約で完了。
 どこに行くかはご自分の関心がある所を選択されるといいのではないでしょうか。
 何かありましたら、直接メールでどうぞ。

Posted by: 池邉善文 | July 21, 2007 at 02:12 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« №699 伸縮する湖トンレサップ | Main | №701 伸縮する湖トンレサップ その3 »