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October 23, 2007

№752 バイヨン寺院展

   「バイヨン寺院展」のポスター
Dscf2028

 太宰府市の九州国立博物館で開催されているアンコール遺跡の「バイヨン寺院展」に行ってきました。ジャヤヴァルマン7世によって12世紀末に建設された仏教寺院バイヨン、何といっても巨大な石造りの観世音菩薩の四面像が最大の特徴です。

 会場には、この四面像の尊顔の写真や遺跡を3次元で再現したCGなどが展示されていました。最終日の10月20日は、研究者によるシンポジウムが開かれていて、ちょうど東京大学の池内克史教授の発表を聞くことができました。
 教授の説明によると、崩壊しつつある遺跡をデジタル化して記録することで、データの保存、分析、そしてコンテンツの展示という意義があるとのこと。1辺が150mもあるバイヨン寺院全体を気球に載せたセンサーでデジタル計測し、5年間に亘ってデータを収集したそうです。遺跡内部に至るまで、その3次元のデータは2センチ刻みという細かなものです。
 そして、壁面の隙間にあって外部からは見ることができないペディメント(破風《はふ》)や、回廊に彫られているレリーフも、その浮き彫りがはっきり分かるほど精密な再現を可能にしています。
 またデータを分析した結果、尊顔の顔が3つに分類できること、近い位置に似た尊顔が多いこと、それはいくつかの制作チームの内、同じチームが制作したらしいから、などいくつかの新発見があったと紹介されました。

 最後にバイヨン寺院を3Dのバーチャルリアリティー映像が上映されましたが、まるで実写のような細部まで表現された映像に驚嘆! 自由自在に角度を変えたり、遺跡内部へ実際に自分が歩いているかのように入っていけます。今年2月、バイヨン寺院に立った時のことをありありと思い出しました。もちろん実体験には及びませんが、たいした映像技術です。

 私の自宅から博物館まで車で10分。入場料は無料。貴重な文化遺産や最新技術を駆使したデジタルアーカイブを身近な所で接することができる幸せを実感した一日でもありました。

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