« №1022 ロングステイで自分の生き方探し その6 | Main | №1024 米ドルをバーツに »

March 11, 2009

№1023 ロングステイで自分の生き方探し その7

   マレーシア本土方面を望む
096

その7
・インタビューを終えて
 Aさんご夫妻の話を伺って感じたことは、私が考えてきた典型的なロングステイの実践者ということでした。それはAさんが、“自分の生き方探し”として海外ロングステイを選択したことに関係します。

 一般的に、長年働き続け定年を迎えるにあたって「第二の人生をどのように生きていくのか」というのは、個人にとって大きな課題です。この人生の課題に対するひとつの解決方法として、海外のロングステイを媒体とした生き方探しをずっと取り上げてきました。
 ここではロングステイを、これまでの人生を振り返り、現在の自分自身を見つめ直し、これからの人生を再設計するきっかけになるものとして位置づけてみる。そして、生き生きとした新しいシニアの生き方を発見するための手段や手がかりとしてのロングステイを提案するということです。

 現役時代、会社や仕事中心の人生を送ってきた男性にとって、定年後の生き方を見出すのは容易ではありません。それは、定年によって会社や組織における人間関係、職業役割などから解放されるものの、これまでと日常生活や生活環境が変わらず、現役時代の意識や考え方を引きずったままでは、新しい人間関係や社会的役割を構築するのが容易ではないからです。
 そこで、会社を中心とした“タテ社会”から自分の住む地域の“ヨコ社会”のメンバーとして、生きていくための意識や考え方へシフトさせるきっかけや仕掛けが必要になってくる。このシフトさせる仕掛けとして、海外のロングステイを媒体にしようという試みなのです。

 日本社会での日常生活、会社や組織、人間関係などから、一旦切り離され、遮断される生活スタイルが、何より海外ロングステイの最大の特徴です。ロングステイによって切り離され、遮断されるということは、同時に日本社会における周りの目や評価からも切れ離されることになる。そのために外向的な出来事に囚われることなく、内向的なこと、つまり自分自身をじっくりと見つめ直す機会にすることができます。この特徴を活かして、リタイア後の人生の課題を考えようというのです。

 そういう意味でAさんの考え方や行動が、上記のようなロングステイと重なるところが多いと思ったのです。十分な準備とともにリタイア後の生き方を考えた上で、ロングステイを選択し実行されました。その結果「精神的な安定や心のやすらぎ、ゆとり」を感じているとおっしゃいます。また「ロングステイは、残された人生の生き方の選択肢の一つだ」とも。このロングステイ実践者の言葉に、我が意を得たりという思いと同時に勇気付けられました。

 また忘れてならないのが、家族とりわけ夫婦間の関係や絆を再構築するという問題です。
 海外では日本社会の他者との関係から遮断されることで、夫婦が協力しながら生活しなければならない環境になります。夫婦が向かい合い協力し合う生活が、夫婦間の関係を見直す契機となって、本来の協働関係を再構築しているのです。言い換えると、日本では社会に対して外向きになりがちな夫婦関係から、ロングステイを通して内向きの夫婦関係にシフトする効果があるようです。

 色々なことを考え、気づかされたインタビューでもありました。改めてAさんご夫妻に御礼を申し上げたいと思います。感謝。
 最後に、ご夫妻のような素敵なロングステイヤーが後に続くことを願って、締めくくりにします。

|

« №1022 ロングステイで自分の生き方探し その6 | Main | №1024 米ドルをバーツに »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« №1022 ロングステイで自分の生き方探し その6 | Main | №1024 米ドルをバーツに »