№1078 小径百景
世界遺産の街ルアンパバーンの良さは、いろいろあります。早朝の托鉢、ワットシェントーンをはじめとする寺院群、穏やかに流れるメコン、夕日のスポット・プーシーの丘、雑貨探しが楽しいナイトマーケット、そして忘れてならないのが素朴で優しいラオスの人々。どれもが素晴らしくてルアンパバーンそのものです。
しかし、街の美しさを特徴付けているのに“緑豊かな小径”があります。シーサワンウォン通りやサッカリン通りなどのメインストリートは、半島状に伸びた街をメコン川と平行に走っていて、それらの道を網目のようにつないでいるのが、美しい小径です。
どの小径も車は通れません。人とせいぜい自転車かバイクまで。寺院やゲストハウス、民家への大切なアクセス道路として利用されていて、その多くはアスファルト舗装ではなく、レンガが敷き詰められています。
街の散策も大きな通りは通らずに、できるだけ小径を歩きます。するとラオスの人たちの生活が垣間見れたり、寺院の裏手につながっていたり、こ洒落たゲストハウスがあったりと、いろいろな発見があるのです。
とりわけお気に入りが、宿泊していたゲストハウス前にあるワット・シェンモアンからシーサワンウォン通りへ抜ける小径です。寺院の敷地から数段の階段を下って、小径は緩やかに傾斜し、中ほどから少し右に折れてまたゆっくりと上りに。
モザイク模様のように敷かれたレンガ道を歩くと、右手にゲストハウスやギャラリー、左手は「ヘリテージ・インフォメーション」、敷地の奥にはラオスの伝統的な高床式の建物が見えます。
ちょうどセンターの門の辺りは、左右から覆いかぶさった木々の葉っぱで、まるで“緑のトンネル”のようです。赤い花をつけた大きな木や、パーム椰子の葉が道に影を落とし、陽を浴びた木々の葉は、多彩な緑に輝いて、そのコントラストが美しい。
道行く人たちは、緩やかに上った小径を遠ざかりながら、この緑の中へ消えていきます。
まるで絵を切り取ってきたような美しい小径。今パソコンの壁紙にしていて、この写真を見る度にそこを歩いている気分です。とても癒されます。



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