October 26, 2007

№754 「クーデター後のタイ」

      講師の永田さん
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 07年10月21日、バンコク・クロントイスラムの教育支援をする「くるんてーぷの会」の学習会に参加しました。講師は今年7月までの2年間、西日本新聞社のバンコク支局長だった国際部次長 永田健氏。昨年8月バンコクでお会いしてから久しぶりの再会です。タイ駐在から帰国したばかりの永田氏が、 「クーデター後のタイ」という演題で、最新のタイの政情などを語っていただきました。

 昨年9月19日に起きたクーデターですが、バンコク市内は一般的なイメージとは異なる平穏なクーデターであったこと。政変で失脚したタクシン元首相の政策の功罪について。そして国民から敬愛されているプミポン国王のことなど、新聞記事には載らないエピソードを交えながらの分かりやすい説明で、これまで断片的だったタイ政治の現状について理解が深まりました。

 中でも今年12月23日に予定される総選挙の話は、興味深いものでした。永田氏によると、総選挙によってクーデターによる政治のリセット機能が完了し、現在のスラユット暫定政権から民政へと政権が移管されるだろうとのこと。
 元タクシン派が多数入党した「国民の力党」が第一党を狙っていて、その対抗馬がアビシット党首率いるリベラル派の「民主党」、それにクーデターの首謀者ソンティ陸軍司令官が政界入りをし「中道主義党」設立の動きもあるとか。
 今年8月の憲法改正を問う国民投票で暫定政権の方針が支持され、首相の権力集中を防ぐため任期は2期8年まで、そして小選挙区から中選挙区比例代表並立制への変更によって、タクシン元首相の「タイ愛国党」のように議席を独占することは難しそう。一般的な選挙予想では、「国民の力党」も「民主党」も過半数を取れずに、他の党を巻き込んでの連立政権になるのではないかと言われているそうです。
 これまでプミポン国王頼みの政治混乱の収拾や、クーデターによる政治のリセットをしてきたタイ式の政治運営。12月の総選挙をはじめ今後、真の民主主義へと成長していくのか、タイ民主主義の行方が注目されるという話でした。

 最後にタイ最南部のイスラム問題の話題です。80%がイスラム教徒というヤラ・パタニ・ナラティワット3県がタイからの分離独立を求めてタイ政府と対立しています。タクシン時代に両者の関係が悪化し、2004年からの2年半で2300人もの人が、テロにより亡くなっているそうです。日常的にテロが発生していて今も沈静化していません。
 しかし石油などの資源がない地域で、外国人が対象となっていないこともあって、国際社会からの関心が薄いのが現状とのこと。日本人として実際に何かできる訳ではないものの、イスラム問題の動向にも注目してもらいたいという話で学習会を締めくくられました。

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July 02, 2007

№690 止まらないバーツ高

 水上バスでチャオプラヤー川を行く
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 最近、新聞の経済面にある為替レートの数字が気になります。バーツ高が続いていて、1バーツ=4円が目前になっているからです。バーツ高というのもありますが、一方で円安でもあります。対ドルでこの1年ほどで1割下落し、対ユーロでは最安値を再三更新しています。円の実質実効レートは1985年9月以来の低さだといいます。

 07年6月29日の朝日新聞に「アジア通貨危機から10年」という記事が載っていました。
 アジア通貨危機の引金となったタイ・バーツの切り下げから7月で丸10年。危機に見舞われた国々では輸出の増加に伴って、外貨準備が大きく積み上がり、経済が強くなった。だが、うごめく投機マネーは、新興国に新たな課題を突きつけている。
 世界的なカネ余りの中、国境を越えて動き回る投機マネーは、新興国の経済を10年前とは違った形で窮地に陥れる危険をはらむ。
 投機マネーの急激な流入がバーツ高をもたらしている。投資ファンドは、金利の低い日本で資金を借り、アジアに投資。ドル安に加え、円安がアジアの通貨高を後押ししている。06年にアジアの新興国に流れ込んだ民間資金は、99年のおよそ6倍に膨らんだ。
 タイのチャロンポプ財務相は「投機マネーの勢いは、10年前を上回る。だが、対応する適切なすべはない」と言う。

 4円を超えるのは時間の問題かもしれません。長いこと1バーツ=約2.7円が続いていましたから、50%ものバーツ高になります。この夏もタイ行きを計画しているので、バーツの為替レートの動向が気がかりですが、ロングステイヤーやタイ在住の方にとっては直接生活に影響するだけに大きな問題です。バンコクの両替商で両替すると、以前は1万円が3700バーツだったものが、1バーツ=4円になると2500バーツにしかなりません。やはりこの差は大きいですね・・・

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April 07, 2007

№638 タイの「本場の味」 近づく?!

  バンコクの北、ノンタブリーにて
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 07年4月4日の朝日新聞からです。
 安倍首相と来日中のタイのスラユット首相は3日、日タイ経済連携協定(EPA)に署名した。早ければ10月にも発効する。タイは自動車や電機など日系メーカーの生産拠点で、発効で貿易・投資が自由化されれば、国際分業が加速しそうだ。
 農水産品では、日本はマンゴーやドリアンなどの熱帯果実やエビの関税を即時撤廃するほか、タイからの最大の輸入農産品である鶏肉や加工肉の関税を引き下げる。タイからの輸入品の約92%が無税になるとのこと。日本側の抵抗が強かったコメは対象外になっている。

 さて、その関連記事の「本場の味 近づく?!」に注目しました。
 日タイEPAは、ハーブや辛さで人気のタイ料理にも追い風になる。
 日本は、代表的なスープ料理「トムヤムクン」の具材のエビの関税を即時撤廃。「果物の王様」と言われるドリアンやパパイヤなど熱帯果実も無税になり、数%程度は安く手に入りそうだ。
 タイの料理人が日本での就労ビザを取るための条件も「実務経験10年以上」から「5年以上」に緩和される。日本貿易振興機構は、本場のタイ料理店の日本進出や食材のPRの支援を買って出る。

 2国間の通商交渉は、モノの自由化に主眼を置いた自由貿易協定(FTA)から、人やサービスまで目配りしたEPAに拡充されつつある。人、モノ、サービスの集大成でもある「料理」は、EPAの効果を映し出す鏡と言えるかもしれない。

 早ければ今秋10月からEPAが発効すると、タイ料理や南国のフルーツがもっと身近になって「本場の味」を味わうことができそうですね。とりわけドリアン、マンゴー、マンゴスティンなど日本では高価なこれらのフルーツが、手軽に食べられるようになれば本当に嬉しいニュースです。今はタイに行った時にしか、なかなか食べられませんし。もっともそれがタイ滞在の楽しみでもあるのですが。しかし、関税が撤廃されても数%くらいしか安くならないのでしょうかね。
 さらに、タイマッサージ師を含めた「人」の受け入れも今後推進されることでしょう。調印されたEPAが実効あるものとして機能し、タイ国がもっと身近な存在になることを期待したいものです。

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February 16, 2007

№606 日タイ修好 120周年

 アユタヤの日本人町跡の記念碑
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 今年は、1887年に日本とタイとの間に正式な外交関係が結ばれてから120年目に当たることから、 「日タイ修好120周年」になっています。タイでは干支の12年の倍数は特別な年と考えられることも重なって、特に祝賀されているようです。

 タイ国政府観光庁の広報誌「ムアンタイ」(第47号)に「日タイ修好120周年」の記事が紹介されています。
 タイと日本との交流の歴史は古く室町時代の1338年に遡り、足利義満の時に、シャムの船が1年間日本に滞在したという記録があるそうです。
 16世紀末には、豊臣秀吉が南蛮貿易を奨励し、1636年に鎖国令が出されるまでは、御朱印船が交易を担っていました。アユタヤには歴史的に有名な日本人町が形成され、最盛時には1500人もの日本人が居留し、あの山田長政がアユタヤ王朝の国王・ソンタムの信任を得て活躍したのもこの頃です。
 その後長い鎖国の時代を経て、1887年9月26日、ラマ5世チュラロンコーン国王の時、日タイ修好宣言が調印されました。以来、日タイ両国が長期的な友好関係を築いてきたことは、ご承知の通りです。また、日本とタイの皇室・王室の親密な関係も、両国の友好の絆になっています。

 「日タイ修好120周年」を記念して、今年は文化、芸術、科学、スポーツなど幅広い分野で記念イベント等が開催されるようです。すでに1月16日、バンコクにおいて開幕式典が催され、2月27日には東京でも式典行事が行われる予定です。

 タイの日本公館のHPによると、2005年時点で在留届を提出している現地在留日本人は約36300人。前年度比、約4千人増。世界の国別在留邦人数では第7位です。内訳は民間企業関係者が約8割。残りは自由業関係者1150人、学生1500人、永住者750人など。一方で在留届を出していない日本人も多く、長期滞在者は7万人・10万人とも。また、タイへの日本人渡航者数(観光客)も約120万人にも上っています。

 昨年9月の軍部によるクーデターや、年末のバンコクでの爆弾テロなど、このところの不安定な政情や治安が気になるところですが、修好120周年を機に、日タイ両国の友好と交流がさらに発展することを切に期待するものです。

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January 02, 2007

№578 バンコクで同時爆弾テロ

     バンコクの中心街
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 大晦日の31日、バンコクで同時爆弾テロがあったというニュースを、元旦に聞いてびっくりしました。新年早々ですが、バンコクでロングステイなさっている皆様に、お見舞い申し上げます。
 これまでバンコクでは爆弾テロはなかっただけに、少なからずショックを受けているのは、わたしだけではないと思います。

 バンコク発の共同通信からです。
 タイの首都バンコクで、31日午後6時頃、市中心部の戦勝記念塔広場や交番など7ヶ所で次々に爆発物が爆発、3人が死亡し少なくとも20人以上が重軽傷を負った。同時多発テロとみられる。
 犯行声明は出ていないが、バンコクの副知事は新年の祝賀行事をすべて中止すると発表した。日本の有名デパートが並んだ市内中心部の一角では、同日夜、新年を迎えるカウントダウンが行なわれる予定だっかが、中止となったという。

 テレビのニュースでも言っていましたが、タイ南部ではイスラム武装勢力による爆弾テロが頻発していますが、
バンコクでのテロはほとんど前例がありません。06年9月のクーデターで政権を降りたタクシン前首相の支持者によるテロの可能性もあると報道していました。

 今回の爆弾テロは、戦勝記念塔広場やクロントイ市場など、多くの市民や観光客が訪れる場所で発生しています。それだけに市民生活に対する不安や影響は大きいものがあります。
 ちょうど正月休みをバンコクで過ごしている日本人観光客も多い時期ですから、今後のタイの観光やロングステイに影を落とさなければよいのですが。

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September 21, 2006

№508 タイでクーデター!

   王宮前広場から王宮を望む
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 既にみなさんご承知の通り、19日夜バンコクでクーデターが起こり、軍と警察からなる「民主改革評議会」が全権を掌握しました。プミポン国王が、同評議会のリーダーであるソンティ陸軍司令官の暫定首相の就任を承認したことから、クーデターが事実上成功しタクシン政権の崩壊が決定的になりました。
 20日朝、NHKでクーデターのニュースを聞いたときは、正直びっくりしましたが、テレビの映像を見ていてもバンコク市内は比較的平穏ですし、発砲や流血の事態にはなっていないことで、ひとまずホッとしました。

 詳しい情報は各メディアからの報道に任せるとして、バンコクの佐藤さんから市内の様子を教えてもらいました。
佐藤さんからのメールによると“平穏なクーデター”だということです。 
 実は佐藤さん、当日夜9時前にタイ人の友人から「今晩クーデターが起きるから、もし外に居るなら早く家に帰ったほうが良い」という電話をもらっていたそうです。
 「ちょうど毎日夜食に食べる『ヤム』を買いに市場までバイクで出て来ていて、屋台の向かいの店のテレビを見ると『国王賞賛』の特別映像ばかりが流れていて、『ああ、これはもう軍がテレビ局を報道管制下に制圧したもの』とすぐにわかりました。
 NHKはじめBBCや他のUBCを経由して見られる衛星放送も見られなくなっていて、ニュースとしては一切が報道管制されていました」。

 「20日は公務員、学校、金融期間が一斉に休みになったので、道路はガラ空き、バスの乗客もほとんどいないという光景になりました。バンナーのセントラルデパートに昼食に出かけたのですが、全く通常と変らない空気でした。セントラルデパートは家族連れで普段の平日より賑わっていましたし、私共は全く平常に暮らしています。
とても戒厳令下とは思えない普通の状態でした。
 もっとも官庁周辺やタクシンの関連施設、政治関連の施設周辺は物々しい警備になっているようですが、市民も兵士や戦車と記念撮影したり、緊張でピリピリという状態ではないようですね」。

 ところで、わたしのブログのアクセス数もクーデターの影響を受けてなのでしょうか、昨日は約800件もありました。普段は400~500件ですから、約2倍近くにもなり、タイ関連のサイトへのアクセスが急増したことが窺がえます。

 いずれにせよ、軍主導の政権ではなく、総選挙による民主的な政権が早期に誕生することを願っています。それがタイが民主的国家として国際社会からの信頼を回復する道でしょう。
 わたしとしても、政情不安のままでは安心して訪タイしにくくなりますので、早くタイの政治が安定してもらいたいところです。観光客やロングステイヤーの多くもそう願っていることでしょう。

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July 07, 2006

№437 世界主要都市のランキング

       博多湾の夕日
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 先ごろ、世界の主要都市の「生活費ランキング」が発表されました。それによると、世界で最も生活費が高い都市として3年連続1位だった東京が3位に後退、前年4位のモスクワが首位、同5位のソウルが2位に浮上した。ランキングは世界144都市の住宅費や交通費などを調べ、ニューヨークを基準の100として指数化している。
 これまで1位の東京は円安の影響で後退し、生活費の高い都市世界一を返上した。モスクワとソウルはともに不動産価格が上昇したことが、その理由のようです。
 2005年のデータですが、バンコクは指数63.9で119位、クアラルンプール(67.7)は104位になっていて、なるほど生活費の面では暮らしやすいことが分かります。

 また、米誌ニューズウィークは、世界主要国の中で特に急成長を遂げている都市を「最もホットな10都市」として特集し、「アジアへの出入り口」として成長著しい福岡市を選んでいます。 人口流入の動きが拡大するラスベガスをはじめ、ロンドン、モスクワ、ミュンヘン、さらにガジアバード(インド)、高陽(韓国)、南昌(中国)などのアジアの都市も選ばれています。
 同誌は、独自に入手した国連の調査結果を基に、東京やニューヨークなどの大都市の人口増加率は減速傾向にあり、今後はより小規模な「第二の都市」が発展の中心的存在になると指摘し、地方の都市を中心に「ホットな都市」を選出した。

 福岡市については、同市や周辺地域にトヨタ自動車などの大手企業が投資を続けており、九州が「シリコンアイランド」「カーアイランド」と呼ばれていると紹介。
 さらに、博多港が扱うコンテナの量が6年前に比べ50%増になっているほか、空港も活況でアジアとの橋渡し役として発展していると指摘。豊かな文化・伝統にも恵まれ外国人観光客も急増していると称賛した。

 この2つの記事でも分かるように、いろいろな都市のランキングがあるようです。確かに福岡市は「アジアに開かれた都市」を標榜していますが、実際に住んでいる者としては記事の内容ほど「ホットな都市」と言う実感はありません。あまり景気がいいとも思えないからです。
 しかし、140万人と大きすぎない人口規模で、少し郊外に出ると自然に親しむことができ美味しい魚料理も食べられる住みやすい都市といえるでしょう。「住みやすい都市」のランキングがあるとすれば、ここでも福岡市はかなり上位になるかもしれません。

 その意味では、ロングステイの希望滞在国のランキングはありますが、ロングステイの「滞在しやすい都市」ランキングがあるといいですね。

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June 12, 2006

№412 タイ国王即位60年

 街角に飾られている国王の肖像画
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 タイのプミポン国王が今年即位60年を迎えられます。今月12日の記念式典を前に祝賀ムードに包まれるバンコクの様子を伝える記事が西日本新聞に載りました(2006.6.5)。

 プミポン・アドンヤデート国王(78)は1946年6月、第8代国王だった兄の急死に伴い18歳で王位を継承した。
在位60年は、存命している世界の君主の中でも、英国のエリザベス女王(在位54年)を上回り最も長い。

 タイ人に「国王のどこが好きか」と聞くと「国民のためによく働いてくださる」と答えるのが常だ。 プミポン国王がタイ国民に敬愛される背景には、全国各地で国民の生活・福祉向上のために行っている「王室プロジェクト」の存在がある。国王が全国各地を歩き、国民の生活向上のために必要な事業を発案。自ら陣頭指揮を執って事業化するのだ。

 主なものは僻地の医療・衛生や環境の向上を目指した事業の構築。山岳民族がアヘンのもとになるケシを栽培していたのを果樹栽培に転換させたり、農民のタンパク源となる淡水魚の養殖を進めるなど、プロジェクト数は3000以上にのぼる。干ばつ被害を防ぐ人工降雨実験も、国王の指揮で続けられている。
 こうした事業の主要な財源は、国民の王室への寄付だ。本来は政府や自治体の仕事のように思えるが、寄付により徳を積むという仏教思想が根付くタイでは、特に違和感はないらしい。 またタイでは、政治家の利権誘導や汚職疑惑が絶えず、国民が政治家や行政を信頼していない。一方で王室への敬意と信頼は厚く、王室にやってもらった方が公正に進む、と国民は考えているようだ。

 即位60年の最大イベントである慶祝儀式は、6月12日バンコクで行われる。世界28カ国の君主・王族が参加の予定。日本からも天皇、皇后両陛下が臨席される。
 タイでは今年初めから続いていたタクシン政権と反対派の政争は、今や休戦状態。集会の群集であふれていたバンコクの中心部も、国王の肖像画や王室の旗が飾られ、式典の準備が進んでいる。

 今日、バンコクでは盛大に記念式典が開かれていることと思います。プミポン国王の在位60年をお祝いし、ますますのご健康をお祈り申し上げます。

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April 05, 2006

№344 タイの総選挙直前

    愛国党の選挙ポスター
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 4月2日はタイの総選挙です。テレビを見るとタクシン首相がよく出てきますが、街中を歩く限りあまり選挙中ということに気づきません。候補者の写真や愛国党の選挙ポスターが貼ってあるので選挙なんだと思いますが、日本のように候補者の名前を連呼する選挙カーは1台も走っていません。賑やかな場所での街頭演説も見かけません。一見至って静かな選挙戦です。
 街角には、大きく2の数字の右に×のポスターが目立ちます。「2日の総選挙をボイコットしよう」という反対派のポスターかと思ったらそうではなく、「2」の欄に×をつけて投票してくださいという愛国党のポスターということでした。

 タイの政情不安について日本で報道されていたよりも、バンコク市内は平穏です。騒然とした雰囲気はまったく感じられません。首相官邸や政府機関あたりを歩けば、厳重に警備されているのででしょうが。
 よくテレビに出てくる反政府集会が開催される王宮前広場の前を3月31日に通りましたが、集会やデモが行われていない限り、いつもと同じで変わりありません。集会のときに使われたのでしょうか、木の枝に引っ掛かった旗を長い棒で取る清掃員を見かけたくらいです。

 タイでも小選挙区制をとっていて、18歳以上の成人男女は選挙権を有する普通選挙です。投票率はかなり高いとのこと。というのも投票に行かないと、5年間も公民権が停止になるという厳しい罰則規定があるからなのです。5年間というのはすごいですね。
 しかし聞くところによると、新聞・テレビでは選挙のことが報道されているけれど、市民は芸能ネタの方が関心があるといいます。

 また、投票日直前の4月1日と2日はお酒の販売が禁止になります。自宅で飲むのは構わないのですが、レストランではアルコールを出しませんし、スーパーやコンビニでも販売しないのです。スーパーのレジでは、「1日PM6から2日のPM12まで、法律により酒類の販売ができません」という張り紙が貼ってありました。
 選挙に真面目に取り組む姿勢かと思いきや、飲みすぎて選挙に行かない、また正常な判断ができなくなるおそれがあるという理由からなのだそうです。「まったく小学生に言って聞かせてるようなものですよ」という在住邦人の声も。そのお陰でビールが飲めなくてつらい思いをすることになるのですが・・・

 30バーツ(約90円)で病院に掛かれるという政策などで、地方では圧倒的な人気を誇るタクシン首相。選挙後に勝利宣言をしましたが、一転して4日に退陣を表明しました。不信任を表明する白票が予想以上に多かったことと、プミポン国王と面会し、国王が事態収拾を促したと見られています。後継者は決まっていませんが、これでタイの政情は落ち着くのでしょうか?

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March 25, 2006

№337 アジア発日本への手紙

ご本尊が破壊されたエラワン・プーム
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 3月20日の西日本新聞に載った、タイ・カオソド紙記者チュムチャン・チャムニプラサートさんの「対立とともに暮らす」というコラムです。

 もう5ヶ月以上も、タイの社会では激しい政治的な対立が続いている。異常な事態ではあるが、人々はだんだんとそれに慣れつつある。
 最近、タイの全テレビ局は、1992年の「5月事件」の際にタイの国王が首相と民主化指導者を呼び、収拾を指示されたときの資料映像を放映した。この映像の放映は、今回の政治的対立は前回の「5月事件」のように流血の惨事を招いてはならない、ということを示唆したとみられる。前回の事件の時、国王はこうおっしゃった。国民が血を流すようなことがあれば、そこには勝者はいない。敗者だけだ。そして最も悲惨な敗者は、国民すべてなのだと。

 今回の対立の構図は、92年の状況とは異なっている。前回は「軍と政治家」対「市民(政権によって権利を制限された中産階級)」の争いだった。今回の対立はかなり複雑だ。市民同士が対立しているのだ

 学者は次のように分析する。長い間にわたって現行の経済体制で利益を得てきた人々と、グローバリゼーションを好む新興勢力との対立が、背景にある。現政府は、経済機構を変革し、外部からより多くの競争相手を呼び入れる一方で、貧困層に手厚い新たな行政システムを造り上げた。それゆえに、貧困層の多くはタクシン首相を支持し、中産階級は首相を嫌う。学識者は賛否両論に分かれている。そしてタイの家庭にも亀裂が入っている。

 ABAC大学の最新の調査によると、タイではこの種の政治的問題(特にタクシン首相が辞めるべきかどうか)について、家庭内でも対立がある。このテーマについて家庭内で話していると、71.8%が対立的論争になってしまうという。そのうち感情的になって論争し続けるのが25%。もう論じるのを止めてしまうのが15.4%。手が出てしまい本当のけんかになってしまうのが10.1%いるそうだ。
 新聞の一面には、政治について話すうちに暴力ざたになってしまったニュースが掲載される。酒を飲んで議論するうちにけんかになり、相手を殺してしまったケースもあった。心理学者はこうした若い人々による事件を憂慮している。

 このため、多くの市民は現在の状況を心配しており、この対立はいつ終わるのかと言い合っている。それはまだわからない。タイの市民のできることは、前向きに考えながら、この対立とともに暮らしていくことである。
 おそらくこれは、タイの社会が流血の惨事なしに民主主義を発展させていくことができるか、というテストなのだ。アフガニスタンやイラクでの戦争以来、米国やヨーロッパの国民も、国民同士の間での対立を抱えながら暮らしている。タイの状況もそれと比較できるかもしれない。
 そう考えれば、今回の対立は、われわれタイの市民にとって、それほど悪いことではない。


 タイの新聞記者が書いた今回の政情混乱について記事です。タクシン首相の辞任の賛否について、タイ市民の間で対立が生まれています。株取引疑惑事件などの理由から国民全体から辞任要求が出ているわけではないことがよくわかります。
 今年はプミポン国王に在位60周年にあたり、記念式典も予定されているのです。民主主義の発展過程ともいっていますが、祝賀の年には平和に解決を図ってもらいたいものです。

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March 18, 2006

№330 タイの政情混乱

  苦境に立つタクシン首相 (15日)
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 今年に入り、にわかにタクシン首相に対する辞任要求が高まっています。
 先日、読者の方からも「タクシン家の2200億円の株売却利益をめぐってタイが大変なことになっていますね。ロングステイ日本人への今後の影響など、そちらで把握できる情報配信もお願いします」というコメントをいただきました。
 ただ「そちらで」というのがバンコクを指しているとすれば(多分そうだと思いますが)、残念ながらわたしにも分かりませんと答えるしかありません。福岡在住なので、バンコクの実情は分からないのです。 
 しかし、バンコク在住の方からのメールなどから、今のところ政情混乱に伴う緊迫感というのは感じません。わたしも今月27日から来月3日までバンコクに行きます。総選挙が予定されている4月2日もバンコクにいますから、少しは状況を実感できるかもしれません。

 さて、タイの最新ニュースについては、ヤフーに便利なサイトがありますので参考にしてください。
 http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/world/thailand/ 

 では、いくつかニュースを紹介しましょう。
「タイ首相、一時辞任を示唆」
 市民グループから激しい辞任要求を受けているタイのタクシン首相は15日、遊説先のブリラム県で地元メディアから「下院選挙後に首相指名を受けず、一時首相職を退く考えはあるか」との質問を受けたことに対し、「すべての提案を検討する。時間をかけて判断したい」と述べ、一時的な退陣の可能性を示唆した。(3月16日 産経新聞)

「タイ首相 首相府入れず」
 タクシン首相は16日、遊説先の同国東北部から首都バンコクへ戻ったが、デモ隊の座り込みで首相府に入れない事態となった。 (中略)
 15日に一時的な辞任の可能性を示唆したタクシン首相だが、16日午前には記者団に「まだ考えていない。私は民主主義に従ってすべてを行おうとしている」と発言。心情が揺れていることを露呈した。
 一方、混乱した政局を打開するため、プミポン国王の側近であるプレム枢密院議長が15日夜、和解を呼びかけたのに続き、ルアンロー軍最高司令官も仲介者による和解の必要性を強調し、話し合いを求める空気も広がり始めている。(3月17日 産経新聞)

 16日の朝日新聞には「強硬『タクシン流』陰り」という大きな記事がでました。その一部です。
 政治的な混乱に伴い、タイの経済成長率が下落するとの予想も調査機関から出ている。旅行業者の団体は、観光客が10~20%減るとの見込みを発表した。経営者として成功し、最高経営責任者(CEO)型の宰相を自任する首相には打撃となっている。
 実際、日本との間で4月に調印が予定されていた自由貿易協定(FTA)交渉や、地下鉄建設など大型公共事業の技術提案の期限が延期になるなどの影響が出ている。
 アジア通貨危機後の経済不振を脱却したタクシン首相の手腕を支持してきた財界からも「事態収拾には辞任やむなし」の声が出始めている。 

 すぐにロングステイをしている日本人への影響はないでしょうが、しばらく目が離せないタイの政局です。


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February 12, 2006

№296 福岡・バンコク友好提携

   福岡の国際線ターミナル
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 2月8日福岡県と首都・バンコクが友好提携に調印した、と報道されました。 新聞記事では、福岡県とバンコク双方が新たな国際交流のモデルを目指す今回の友好提携の狙いやメリットをまとめています。

 福岡県が、海外の自治体と友好提携するのは3例目。バンコクは、ワシントンなど12の都市・自治体と提携しているが、日本の自治体との提携は初めて。かっての「とりあえず仲良く」といった交流ではなく、具体的な成果があがる「互いに実益のある交流」を目指している。

(バンコク発)
 順調な経済成長に支えられ、急速な都市開発が続くバンコク。しかしその弱点は「環境」だ。世界的にも悪名高い交通渋滞と大気汚染。都内を流れるチャオプラヤー川にはさまざまなゴミが浮かぶ。人口570万人の大都市にしては、交通機関や下水道などのハード、ゴミ収集といった都市経営ソフトともに未発達で、環境悪化に拍車をかけている。
 バンコク側は大気汚染やゴミ処理にかかわる人材育成に関する協力に期待をしている。アラピック知事も「福岡の『住み良さ』を評価した」と強調している。 さらに「福岡の調和的な発展を(都市政策の)参考にしたい。文化、投資、環境などで双方の協力促進を期待していると話した。
 しかし、バンコク都民の間での福岡の知名度は決して高くない。友好の優先順位を上げるためには、福岡側のアプローチも重要となりそうだ。

(福岡県)
 福岡県は経済、環境、文化など幅広い分野でバンコクとの交流を深め、 「アジアに開かれたフクオカ」を内外にアピールしようと考えている。
 国際交流の相手は従来、中国や韓国が中心だったが、バンコクを選んだのは、東南アジアの政治や経済の中心地で、特定分野に限らず多様な交流が望めるためという。
 友好提携を機に、バンコク側の要請が強い環境政策の支援や企業投資が前進するとみられるが、福岡県側はこれに加え、次代を担う若者の相互理解を重視している。既に若いミュージシャンや小中高生が行き来しており、今後さらに「人の交流」を活発にしたい意向だ。  

 わたしの地元、福岡とバンコクが友好提携を結んだことは喜ばしいニュースです。まず、具体的には環境問題への取り組みが挙げられています。早速バンコクの職員を受け入れ、環境政策の研修を行うようです。 このような官側の交流にとどまらず、ボランティア団体やNGOなどの民間ベースの交流にも支援してもらいたいものですね。
 今回の合意内容がさらに広がり若者の人的交流だけでなく、シニアを含む多くの人がタイへの理解を深め、草の根の交流や国際貢献につながることを願っています。それが、官民が協働する新たな国際交流のモデルになると考えます。

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January 28, 2006

№281 タクシン首相に黄色信号

  クリスマス頃の夜のバンコク
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 最近、タクシン首相に批判的な報道が多くなっています。その中からいくつか紹介しましょう。

 1月19日の西日本新聞の記事です。
 タイのタクシン首相の人気に陰りが出ている。昨年2月の総選挙で圧勝し、2期目の政権基盤を磐石にしたタクシン首相。 しかし1年経ち、他の批判を許さない強権的な政治手法に対し、主に都市部住民から批判が強まっている。 毎週バンコクで開かれる政権批判集会には、数万人の参加者が集まり、首相の辞任を要求。こうした状況にも、首相は「自分は(総選挙で投票した)1900万人の支持を得ている」と、強気の姿勢を崩していない。
 
 13日夜、バンコクのルンピニー公園には、約1万人が集まった。この集会は地元紙創設者のソンティ・リントンクン氏が毎週金曜日に開いている。 ソンティ氏は最近発覚したロシア製戦闘機購入をめぐる疑惑を指摘。「首相は政権を返上するべきだ」と訴える。
 集会に来ていた男性は、「タクシン首相の政策は、自分のグループのための利益誘導ばかりだということが分かった」と話した。

 昨年の総選挙の勝利後も、国内の最大課題である最南部3県でのテロは収まっていない。2期目も有効な対策を打ち出せていないのが現状だ。
 また、新空港の機材導入をめぐる閣僚の収賄疑惑など、政権幹部による利益誘導や企業との癒着疑惑も後を絶たない。
 さらに、批判を極端に嫌う首相とマスコミとのトラブルが続発。批判者に対して高額の民事訴訟を起こすなど、強圧的な態度で臨んでいる。

 ただし、今のところ「反タクシン」キャンペーンは、都市部の住民にとどまっているようだ。国民誰もが30バーツ(約90円)で医療を受けられる「30バーツ保険制度」を導入するなど、首相の人気は、農村部では依然根強い。
与党内に取って代わるような人材が見当たらないことも、首相の強気の一因になっている。

 バンコクのフリーペーパー「DACO」 (№183)にも、ソンティ氏の顔写真付きで同様な記事が載っています。
 反首相ムードがこのまま拡大すれば、2期8年は既定路線とされてきたタクシン政権に何らかの異変が起きないとも限らない、と書いています。

 また、1月18日の朝日新聞の「タイ首相 農村合宿」という記事です。
 タイで一番の富豪であるタクシン首相が、貧困撲滅キャンペーンとして東北部の農村で5日間の合宿生活を送っている。 村民や地元の役人らと話し、同じ料理を食べ、テントで寝ることを通じて貧困対策を練ろうとのねらい。
 これを96時間にわたりケーブルテレビ局が生中継しているが、人気回復を狙うパフォーマンスではないかと批判が相次いでいる。

 追い討ちをかけるように、さらに1月26日の朝日新聞にこのような記事が出ました。
通信メディア持ち株会社株を売却して733億バーツ(約2200億円)の利益を得たタクシン首相一族が税として納めたのは、株取引手数料にかかる付加価値税2500万バーツ(約7500万円)だけで、所得税などを払わなくてよいことがわかり、マスコミや野党から批判が上がっている。
 
 野党議員らは「納税の手本であるべき首相が200億バーツ(約600億円)を逃れた」と非難。通信産業への外資参入規制を取引日に緩和した。 取引のうわさが出てから株価は6割以上値上がりしており、インサイダー取引の疑いがある、などと指摘している。
 これに対して首相は「個人の売却益に課税されないのは40年前からの規則。誰でも売買できるのがグローバリゼーションだ」と突き放している。

 国一番のお金持ちが首相を務めること自体がすごいことですね。権力と財力が一緒になれば、利益誘導の政治だという批判も出てくるでしょう。 また、強権的な手法のタクシン政権は意外にもたないのでは、という観測もあるようです。
 政情の安定は、タイ国民だけでなく在住の日本人にとっても重要な関心事ですので、今後の推移を見守りたいと思います。


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December 19, 2005

№244 スワンナプーム新空港

   現在のドン・ムアン空港
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 12月17日の朝日新聞に「バンコク新国際 建設大詰め」という記事が掲載されましたので、その概要を紹介しましょう。

 アジア各国で繰り広げられる新空港の建設ラッシュで、ラストを飾るバンコク新国際空港の建設が大詰めを迎えている。 2006年夏に開港予定の新空港は、成田空港の3倍以上の敷地面積を持ち、プミポン国王が「スワンナプーム」(黄金の土地)と名付けた。
 以前、今年の夏にも開港かという話がありましたので、1年遅れということでしょうか。しかし、元々2006年の予定でしたから、計画通りなのかもしれません。 いずれにしてもこれ以上は遅くならないで欲しいですね。

 バンコク市街から東に伸びる真新しいハイウェイを約25km。「平原」とも呼べる約3200ヘクタールの敷地が視野に広がる。 滑走路や世界最大規模の旅客ターミナルの建設はほぼ終わり、物流施設や敷地の整備が進んでいた。 「プライド・オブ・タイランド」(タイの誇り)という言葉が、新空港を宣伝する垂れ幕に躍っている。
 4000mと3700mの2本の滑走路があり、もう1本分が地盤改良工事中。開港時の旅客処理能力は年間4500万人だが、08年には一杯になるとして、将来的に滑走路4本、1億人規模まで拡張する腹づもりだ。

 強気の需要予想の背景には、タイの力強い経済成長がある。最近のGDP(国内総生産)は4~7%と高い伸びを示している。 これに伴い現在のドン・ムアン空港の2004年の旅客数は、前年比25%増の3796万人で、アジアの国際線主体の空港ではトップだった。
 空港が混雑していると思ったら、やはりバンコクを訪問する人が急増しているのですね。

 タイ政府は、ドン・ムアンを主に空軍基地として使用し、スワンナプームに民間空港機能の大半を移す。 「新空港は、欧州とアジア、アセアニアを結ぶ航空網の中心で、地の利がある」と強調。 新空港でライバル各国を引き離し、アジアのハブ空港の座を固めようと狙っている。

 以上が記事の概要です。現在のドン・ムアン空港がバンコクの北方に位置していますが、スワンナプーム新空港は東にあって、バンコクからの距離も現在とそう変わらないようです。
 老朽化して手狭なドン・ムアンに代わって、最先端の新空港の開港が楽しみです。スムースなアクセスとチェックインに期待したいものです。

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December 17, 2005

№242 国民に敬愛される国王

  王室寺院のワット・プラケオ
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 12月5日は、現国王であるプーミポン国王(ラーマ9世)の誕生日でした。 この日は、国王の誕生日を祝って祝日になりますが、タイの「父の日」でもあります。
 プーミポン国王は、1927年生まれですから、今年78歳になられます。 1946年、ラーマ8世の急死により19歳で即位されていますので、来年は即位60周年を迎えます。 歴代の国王の中では最長です。
 タイ国の憲法によると、国王は元首およびタイ国軍の大元帥と規定されています。つまり、タイは立憲君主制の国なのです。 さらに、国王は仏教徒であり、宗教の擁護者でもあるとされています。

 タイ人の家庭やお店には、必ず両陛下の写真が飾られているそうです。 8月のシリキット王妃の誕生日の時もそうでしたが、この時期にバンコクを訪問しますと、祝賀のために市内の官公庁や企業、ホテルの前などには、国王の肖像画が掲げられます。
 誕生日の前日には、国王は首相や国民に向かって毎年恒例の演説をされます。 そして当日は、一般参加も可能な国王を讃える大祝典が行われます。政府高官が一同に集い、首相が大群衆を前に国王賛歌を歌うそうですが、一度聞いてみたいものです。
  
 国王の優れた指導力や人格、知性によって幅広い支持を得て、すべての国民から敬愛されています。 1970年代の改憲運動や近隣諸国の共産化の波などによる国家の危機を乗り越えて、チャクリー王朝の栄光と威厳を回復しました。 永年の在位期間中、タイ全土の視察を行い、民衆の生活の実情を把握したり、国土の開発、発展にも精力的に行動されてきたのです。
 現在もその影響力は、絶大なものがあります。さしものタクシン首相も国王のご意向には従わざるを得ません。

 ご高齢であり、健康状態にも少し不安があると聞きますが、 よりご健康でさらなるご長寿を願うものです。

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