October 23, 2007

№752 バイヨン寺院展

   「バイヨン寺院展」のポスター
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 太宰府市の九州国立博物館で開催されているアンコール遺跡の「バイヨン寺院展」に行ってきました。ジャヤヴァルマン7世によって12世紀末に建設された仏教寺院バイヨン、何といっても巨大な石造りの観世音菩薩の四面像が最大の特徴です。

 会場には、この四面像の尊顔の写真や遺跡を3次元で再現したCGなどが展示されていました。最終日の10月20日は、研究者によるシンポジウムが開かれていて、ちょうど東京大学の池内克史教授の発表を聞くことができました。
 教授の説明によると、崩壊しつつある遺跡をデジタル化して記録することで、データの保存、分析、そしてコンテンツの展示という意義があるとのこと。1辺が150mもあるバイヨン寺院全体を気球に載せたセンサーでデジタル計測し、5年間に亘ってデータを収集したそうです。遺跡内部に至るまで、その3次元のデータは2センチ刻みという細かなものです。
 そして、壁面の隙間にあって外部からは見ることができないペディメント(破風《はふ》)や、回廊に彫られているレリーフも、その浮き彫りがはっきり分かるほど精密な再現を可能にしています。
 またデータを分析した結果、尊顔の顔が3つに分類できること、近い位置に似た尊顔が多いこと、それはいくつかの制作チームの内、同じチームが制作したらしいから、などいくつかの新発見があったと紹介されました。

 最後にバイヨン寺院を3Dのバーチャルリアリティー映像が上映されましたが、まるで実写のような細部まで表現された映像に驚嘆! 自由自在に角度を変えたり、遺跡内部へ実際に自分が歩いているかのように入っていけます。今年2月、バイヨン寺院に立った時のことをありありと思い出しました。もちろん実体験には及びませんが、たいした映像技術です。

 私の自宅から博物館まで車で10分。入場料は無料。貴重な文化遺産や最新技術を駆使したデジタルアーカイブを身近な所で接することができる幸せを実感した一日でもありました。

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September 19, 2007

№732 後ろ髪引かれるバンテアイ・スレイ その2

    美しい“東洋のモナリザ”
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その2
 広大な敷地を持つアンコール・ワットとは異なり、対照的に周囲が400mとこじんまりとした遺跡ですが、見所がぎっしりと詰まっています。それは塔門の破風や建物の外壁に施された精緻な彫刻の数々が、観る者の目を奪って放しません。ヒンドゥー神話の神々を描いた彫刻は、アンコール遺跡群のどの彫刻よりも優美だと言われていています。彫りが深くて生き生きとした彫刻たちは、千年以上も前に彫られたとは信じられない程の保存状態の良さです。それは赤い砂岩の質が良かったお陰だと言われていて、現代までその美しい姿を間近に観ることができます。どれも素晴らしい彫刻で、ついついシャッターを押してしまいます。

 その中で最も美しいのが、“東洋のモナリザ”とよばれるデバター像です。中央祠堂の裏側に左右に少し離れて彫られている2つのデバター像の内、右側のレリーフです。付近は立ち入り禁止になっていて近づけませんが、身長は1mほどでしょうか。その豊満な姿はしなやかで優美な曲線を描き、表情は柔和で優しい微笑みを浮かべています。この微笑が“東洋のモナリザ”と言われる所以です。左側のデバターよりも細面でやや西洋的、少し首をかしげ伏し目がちの表情が、よりその魅力を増しているようです。
 文化相にもなったフランスの作家アンドレ・マルローが、このデバター像を盗掘し、フランスに持ち出そうとして逮捕された事件は、あまりに有名。それほどデバターの微笑みは魅惑的です。ちなみに彼は後に、この事件を小説「王道」に書いています。 
 少し離れた所からしか、優しい微笑を眺めることができませんが、その美しさは十分に伝わってきます。レンズを目一杯ズームにしてカメラに収めました。

    彫りが深く精緻なレリーフ
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 どこを見ても素晴らしいレリーフの連続で、遺跡全体がクメール芸術の宝庫です。1時間足らずの見学でしたが、暑さも忘れて見とれてしまい、あっという間の時間でした。華があって趣きのあるとてもいい遺跡です。後ろ髪を引かれる思いで、バンテアイ・スレイを後にしました。必ずまた来よう!

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September 18, 2007

№731 後ろ髪引かれるバンテアイ・スレイ

 観光客で賑わうバンテアイ・スレイ
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 アンコール遺跡めぐりの2日目のハイライトは、 “東洋のモナリザ”とよばれる美しい女神像(デバター像)で有名な「バンテアイ・スレイ」。アンコール・ワットの次にお目当てだった遺跡です。

 シェムリアップから車で土ホコリの舞う未舗装路を走ります。途中、乾季で乾燥しきった農地が広がるクメール王朝時代の貯水池の跡「東バライ」や、高床式家屋が点在する農村風景を見ながらの移動です。遺跡めぐりをする車や観光バスとすれ違う毎にモウモウと土ホコリが舞い上がり、チャーターしたトゥクトゥクに乗る観光客は、頭から埃を浴びています。
 シェムリアップから約1時間、初めて橋を渡ります。幅員が狭いため交互通行になっていて、しばらく待たされることに。小さな川には少ないながらも澄んだ水が流れていますが、川底の赤い砂のため水まで染まって見えるほどです。間もなく「バンテアイ・スレイ」に到着。入り口周辺には埃で赤茶けた土産物屋が立ち並び、観光客が乗ってきた車で一杯です。

 “女の砦”を意味する「バンテアイ・スレイ」の創建は古く967年。当時のアンコール王朝の摂政役ヤジュニャヴァラーハの菩提寺であり、シヴァ神とヴィシュニ神に捧げられたヒンドゥー教の寺院です。また赤い砂岩とラテライトで建設された“朱色の寺院”でもあります。
 入り口でチケットのチェックを受け、いよいよ遺跡へ。リンガと呼ばれる円柱形の造形物が並ぶ参道は、外国人観光客で込み合っています。人気の観光スポットというだけでなく、陽がよく当たり遺跡の朱色が際立つ午前中に、観光客が集中するからです。

つづく

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September 14, 2007

№729 機上のビールは最高!

   「Guilin」号 バンコクにて
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 シェムリアップからバンコクへのフライトは、バンコク・エアウェイズ、PG910便。夜の出国便ラッシュの上に、移動のバスは1台しかなく、スタッフの誘導の不手際も重なって、定刻から25分遅れの8時35分になってしまいました。混雑したターミナル内は人いきれで蒸し暑いし、出発の遅延でさらにイライラが募ります。

 2台目のバスを待って、ようやく駐機場へ。時刻表では機材は125人乗りのB717だったのですが、より大型のA320に変更になっています。シェムリアップ・バンコク間は同社の独占路線で、観光シーズンの乗客をさばくために大きな機材にしたようです。日本への帰国便でも搭乗することになる「Guilin」号、機内は主にヨーロッパ系の観光客で満席です。それでもエアコンの効いた機内でホッとします。
 わずか2泊3日のアンコール遺跡の旅で名残惜しいものの、国道6号線を走る車のライト以外には灯りが少ないシェムリアップ空港を飛び立ちます。近いうちにまた、ゆっくりと訪れたいものです。

 バンコクまで50分の短いフライトでも国際線です、サンドウィッチの軽食やアイスのサービスがあって、水平飛行に入るとすぐに配られます。往きの飛行機では頼みそびれたので、今回は軽食をもらう際にしっかりとビールをいただきました。もらったのはタイの銘柄「LEO」ビール。割安の庶民的なビールなのに「最高にうまい」のです。よく冷えていることもありますが、今回飲んだ中で一番美味しく感じます。出発前の蒸し暑さが、より一層ビールを美味しくさせているのは間違いありません。
 遅延したストレスや疲れも吹っ飛び、やっと人心地がつきました。いい加減と言えばそうなのですが、こういう時は“キンと冷えたビール”に限りますね。

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September 06, 2007

№725 トゥクトゥクで空港へ

   夕暮れの国道6号線を走る
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 わずか2日間のアンコール遺跡観光を終えて、夕刻ホテルからシェムリアップ空港へ向かいます。滞在中タクシーは見かけませんでした。利用するのはトゥクトゥクです。2日前に到着した時は、夜それも初めてのカンボジアということもあって、現地の旅行社に空港への迎えをお願いしましたが、帰りはトゥクトゥクに乗ってみることにしました。

 カンボジアのトゥクトゥクはミゼットのようなタイのそれとは異なり、小さなバイクの後ろに2人か4人乗りの屋根付きの座席を取り付けただけの簡単な乗り物。人力車かリヤカーをミニバイクが引っ張っている感じといった印象です。シェムリアップではバイクタクシーとともに主要な交通機関になっていて、チャーターして遺跡めぐりをするのにも利用されています。

 ドアボーイにホテルの出入り口で待機しているトゥクトゥクを呼んでもらうと、料金は5米ドルとのこと。空港まで3米ドルくらいと聞いていたので値段交渉をして4米ドルで交渉成立です。 
 足元に載せた大きなスーツケースを動かないように片手で押さえ、もう片方の手は手すりをつまえて走り出します。赤い車体に赤いシート、屋根は簡素なビニール張りです。トラブル防止のために着用が義務付けられたナンバー入りのジャケットを着た運転手さん、夕焼けの国道6号線を走ります。それほどのスピードではありませんが、爽やかな風を体一杯に受けて気分は最高、なかなか快適な乗り心地です。
 陽が傾き西の空が赤く染まっていくのに従って、沿道のホテルや家々は次第に色を失いモノトーンのシルエットとなって茜空を切り取っています。6号線から右折するとユーカリの並木道に変わり、空港までまっすぐに延びています。
 約15分で空港に到着。

 また来よう!アンコール・ワット。

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September 01, 2007

№722 バンテアイ・スレイ遺跡への風景

    バンテアイ・スレイにて
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 アンコール・ワットをはじめ各地のクメール遺跡を巡るには、シェムリアップが拠点の町になります。アンコール・ワットやアンコール・トムなどは市内からすぐ近くですが、他の遺跡はかなりの距離があって、例えばバンテアイ・スレイ遺跡へは車で1時間ほど。移動する間は、車窓からカンボジアの田舎の風景を眺めながら過ごすことになります。そうすると、いくつか面白い光景や珍しい風景に出会います。

 まずシェムリアップ市内を走って気づいたのは、街角の小さなマーケットで1リットルぐらいのガラス瓶に詰めたガソリンを売っていることです。初めは何の液体なのか判らなかったので、ガイドさんに尋ねるとガソリンとのこと。もちろんガソリンスタンドはあるのですが、バイクタクシーの運転手などが主なお客さんで、値段も露店売りの方が安いとか。
 市街地から郊外に出ると、大きな池の周りを通過します。この池、一見普通に見えるのですが、 「スラ・スラン」という東西700m・南北300mもある世界最大の沐浴場だというのでビックリ。沐浴場の広大さもさることながら、王様だけが使ったといいますからクメール王の絶大な権力に驚くばかりです。

 途中いくつかの農村が点在し、椰子の木などの樹木に囲まれた高床式の質素な家屋が並んでいます。暑さをしのぐための高床家屋で、瓦やトタン屋根が多いものの椰子の葉で葺いた屋根も見受けられ、木陰では小さな子どもたちが裸で遊んでいます。また分校のようなこじんまりとした小学校も所々に建っています。カンボジアでは午前と午後に分かれた2部制を採っているとのこと。

 シェムリアップ周辺では、稲作は雨季の1回だけ。乾季になると川や池はすっかり干上がってしまい、水不足のため1回しか米が作れません。そのため農村の飲料水は井戸水が頼りの綱です。訪れた2月末は乾季に当たり、何も作られていない乾燥しきった茶色の田んぼがどこまでも広がっています。現在は農地になっているクメール王朝時代の貯水池の跡「東バライ」では、この時期スイカを栽培していて、道路沿いの露店では小ぶりなスイカが山積みです。

 そしてこの辺りまで来ると、さらに道路状態が悪くなり、赤土ホコリが舞うデコボコの未舗装路です。時々、遺跡めぐりをしている欧米系の観光客を乗せたトゥクトゥクを追い越していきます。トゥクトゥクでこの悪路を行くのは、いかにもチャレンジです。1時間もトゥクトゥクに揺られていれば、体中土ホコリ塗れになって顔はザラザラに違いありません。

 車窓から見える農村地域の風景は、いかにも“東南アジア”です。タイとは違います。とりわけ北タイは、どことなく昔の日本の田舎に似た風情を感じますが、ここはアジアそのものです。 
 乾燥して干からびた田んぼと土ホコリ舞うデコボコ道、これが乾季のカンボジアを特徴付ける景色なのかもしれません。

    土ほこり舞うデコボコ道
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August 30, 2007

№721 ひとりで贅沢な遺跡めぐり

  アンコールワットと蛇神ナーガ
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 乾季の2月、観光シーズンのアンコール・ワットは、韓国人をはじめ多くの外国人観光客で賑わっていました。アンコール・ワット観光は、カンボジア内戦後ここ10年ほど前から復活したとのこと。

 現地の旅行会社「クロマーツアーズ」に、日本から2日間のアンコール観光ツアーの予約を入れて出発しました。バンコク経由で同日夜シェムリアップに到着し、翌朝9時前に宿泊ホテルのロビーで集合です。迎えに来てくれたのは、ガイドのソープアンさん。他の日本人観光客と一緒にマイクロバスで回るのかと思いきや、駐車場で待っていたのは5人乗りのトヨタ・カムリでした。
 ソープアンさんに尋ねると「今日のツアー客はひとりだけ。午後からは別のお客さんと一緒になるかもしれませんが」。つまり、ガイドさんと運転手さんを貸し切っての贅沢なツアーになりました。 

 まず1日目の午前中は、アンコール・トム、タプロームを見学し、午後がアンコールワットと定番の観光コースです。夜にオプショナルでカンボジア舞踊のディナーショーへ。
 2日目はシェムリアップ郊外、 “東洋のモナリザ”で有名なバンテアイ・スレイ遺跡まで足を伸ばし、午後は東南アジア最大のトンレサップ湖のクルーズというのが、おおよそのスケジュールです。初めてのアンコール観光としては、お決まりのコースですし最低限の内容でしょう。

 結局2日間とも、わたし一人の貸切ツアーになりました。遺跡を回ると、もちろん多くの日本人観光客もいますので、誰も参加者がいないとは解せないのですが、自由時間も好きに決められる全くのプライベート・ツアーです。混載が原則の割安なツアーなので、恐縮してしまいます。
 元もと一人旅ですから慣れていますし、ガイドさんに質問したりと話相手には困らないのですが、どこか寂しい気持ちもします。集合時間など制約が多いものの、一緒になった参加者の方と親しくなるのもツアーに参加する楽しみのひとつではないでしょうか。そういう意味ではちょっと残念でしたが、至って快適なアンコール観光でした。ガイドさんとクロマーツアーズにお礼を申し上げないといけません。
 
 また近いうちに訪れたいアンコール・ワット。今回行かなかった遺跡をゆっくり回り、現地ツアーで一緒になる方々との出会いも期待したいものです。

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August 26, 2007

№719 「アマゾン・アンコール」レストラン

   ひとりでも4人分のランチ
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 アンコール遺跡観光の2日目。午前中はシェムリアップから車で1時間ほどのバンテアイ・スレイやバンテアイ・サムレなどの遺跡を回り、ランチはシェムリアップ市内に戻り国道6号線から少し入った「アマゾン・アンコール」レストランに案内されました。
 6号線から一歩入った途端、土ホコリの舞う未舗装路に変わり、土ホコリで赤く染まった木々や民家が続いています。そんな中ぽつんと建つ、06年にオープンしたという真新しい大きなレストラン、いかにも団体ツアー御用達といった風情です。エアコンの効いた広い2階では、先客の日本人のツアー客約30人が食事中。

 わたしはひとり一番端の4人掛けテーブルに座り、アンコール・ビール(3米ドル)、もちろん氷付きを注文します。遺跡観光の後のよく冷えたビールは堪りません。まもなくセットメニューが運ばれてきました。
 チャー・ヨォーという「揚げ春巻き」、「ポークのカレー(ソムロー・カリー)」、カンボジアの代表的料理「雷魚のココナッツミルク蒸し」、「空心菜のニンニク炒め」、それに太麺の「焼きそば」とすごいボリュームです! どうみても2~3人前はあります。それでも午前中の遺跡めぐりでお腹が減っていたので、しっかりと食べます。「揚げ春巻き」は少し甘めの味付けですが、香ばしくビールによく合います。大きな器に入った「ポーク・カレー」、ココナッツミルクが効いて辛くありません。前日のランチにも出てきた「雷魚のココナッツミルク蒸し」は、定番メニューだけあって美味しくて飽きない味です。
 後から隣のテーブルに案内されてきた日本人観光客の一行も同じメニュー。ところが、わたしが食べているのと同じボリュームを4人で食べています。どおりで多いはずです、このセットメニューは4人分だったのです。しかしひとりでも同じ量とは、せめて半分にするとかしないのでしょうか?

 全部食べきるのはとても無理なので「焼きそば」には手をつけずに、「揚げ春巻き」「雷魚のココナッツミルク蒸し」「空心菜のニンニク炒め」は、何とか完食。もう満腹です。きっと3人分くらい食べたと思います。ひとりでのアンコール観光は、暑さだけでなく食べ過ぎにも気をつけないといけません。
 食後のコーヒーは不味くて泥のような味。名物の「かぼちゃプリン」、昨日食べたのとは違って、ここのはまあまあです。

 シェムリアップ滞在3日目、ひとりの食事は寂しいものがあります。贅沢な貸切ツアーですが、やっぱり食事時はツアーの人と一緒がいいですね。

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August 23, 2007

№717 タプロームの巨大木

   遺跡を飲み込むスポアン
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 午前中バイヨン寺院から象のテラスを観た後、つぎはタプロームへ。巨大な樹木が遺跡を飲み込んでいる映像や写真を見たことがある、あの遺跡です。
 タプロームは12世紀末、ジャヤバルマン7世が母のために作った仏教僧院でしたが、後にヒンドゥー教に改宗されたとのこと。当時、僧院には5000人もの僧侶がいたといいますから、その広大さが伺われます。

 車を降りてタプローム遺跡へ歩くと、ズレてしまった西門への石畳が修復中です。周りを鬱蒼とした森に囲まれ、背の高い大木が印象的ですが、外からは普通の遺跡に見えます。ところが遺跡の中に入ると、大木の巨大な根が遺跡を押しつぶすように成長している光景を目の当たりに。写真などで見たことがあるとはいえ、実際に目にすると改めて自然の力に圧倒されます。

 これらの大木はスポアン(榕樹)と呼ばれ、樹齢は約300年。スポアンは、日本では沖縄などに自生してるガジュマルの木のことで、幹は多数分岐して繁茂し、気根といわれる空気中に露出した根を垂れます。
 わずか300年ほどの年月で、榕樹は寺院を飲み込んでしまっています。榕樹の根は自由自在にその根を伸ばし、意思を持っているのではないかと思えるほどです。寺院は所々で崩壊したり、傾いたりして辛うじてその姿を保ってはいるものの、その異様なスポアンの根は、まるで異星人(エイリアン)が侵略しているかのようです。もし榕樹を取り除いてしまったら、石造りの建物はその力から解放された途端、きっと崩れ落ちるに違いありません。それほどしっかりと寺院を抱え込んでいます。血管のように網の目を張ったスポアンや、蛸の足や大蛇がくねったように根を伸ばしたものなど、どれもその逞しい生命力に驚かされます。

 森の力に圧倒されているタプロームですが、それでも回廊や中央祠堂には美しい彫刻やデバター(女神像)が風化しつつも残っています。中でも苔むした壁にベンガラが塗られているのか赤いデバター像が、スポアンの異様さと対照的に穏やかな微笑を湛えているのが印象的でした。 
 自然の力とどこか神秘的な雰囲気が漂うタプローム、個性的な遺跡が多いアンコール遺跡群です。

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August 21, 2007

№716 シェムリアップ空港は観光客で一杯

 バンテアイ・スレイの見事な彫刻
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 バンコクへ移動のため、シェムリアップのホテルからトゥクトゥクに乗って、18:15分シェムリアップ空港に到着。搭乗予定は20:10発のバンコク・エアウェイズ、PG910便です。夕刻の各航空会社のチェックイン・カウンターはどこも、出国する観光客で長蛇の列になっています。アンコールワット観光を終えて帰国するツアー客を中心に、夕方から夜にかけての時間帯は、ちょっとした帰国ラッシュです。
 やっとチェックインを済まし、次に空港使用税25米ドルを払います。貴重な外貨獲得とはいえ、ビザ代の20米ドルとともにいい値段です。今度はもっと長いイミグレーションの列が待っていました。日本人はもちろんですが、最も多いのが韓国人それに欧米系の白人、世界各国からの乗客たちです。

 ようやく出国手続きも終わり待合室に行きますが、待合室の座席は満席でどこも座るところがありません。仕方なくショップをのぞいて、カンボジア特産の「ラタナキリ産」のコーヒー(4米ドル)をお土産に買い求めました。
 それでも定刻まで、まだ1時間以上もあります。乗客で溢れかえった狭い待合室は、その熱気で蒸し暑く汗が吹き出します。空港ターミナルは06年に新装されたばかりなのですが、ラッシュ時はイスが足りなくて手狭なくらい。クーラーの効きも良くないのか、団扇で扇いでも気休めにしかなりません。
 それだけアンコールワット観光が復活し、賑わっている証ではあるのですが、せっかくシャワーを浴びてさっぱりしていたのに、ここでの待ち時間だけで、ぐったりです。夜は出発便が集中している上に、空港スタッフの誘導の不手際も重なって、どの便も遅れ気味。そのためますます待合室が混雑し、余計にストレスが溜まっていきます。カンボジアの空港運営は、まだまだのようです。

 わたしはバンコクまでのフライトなのでまだ良いのですが、ホーチミンやバンコクで乗り継いで帰国する団体ツアーの乗客は、さがかし疲れることでしょう。アンコールワット観光は、やはり体力が要りますね。

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August 15, 2007

№713 クロマーは必需品

クロマーをお洒落に巻いたソープアンさん
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 クロマーとは、赤や青をベースに白のラインが入ったチェック柄がお洒落なカンボジア式スカーフのことです。コットン製で吸湿性がよいのが特長で、強烈な陽射しやあのひどい土ホコリを除けるために首や頭に巻いたり、腰巻(サロン)にしたり、あるいはタオル代わりに使ったりと、何にでも使える優れものです。カンボジアの人たちにとってはなくてはならない生活必需品と言ってもいいでしょう。
 巻き方もいろいろで、首にマフラー風にしたり、頭から首へと巻いてその上に帽子を被ったりと自分好みのファッションが楽しめます。帽子代わりに「姉さん被り」のように頭にぐるりと巻いている女性を見かけましたが、これは中年女性の一般的な巻き方のようです。

 アンコールワットを案内してくれたガイドの「ソープアン」さんもクロマーを首に巻いてやってきました。その上長袖の上着を着ています。しっかり巻かれたクロマーを見て、さぞかし暑かろうと尋ねてみると、意外にも「コットンなので通気性がよくて、蒸れませんよ」とのこと。汗を吸ってくれるだけでなく、刺すような直射日光から後頭部を守って日射病を防ぐ役目も果たしているのだと、炎天下の遺跡を歩いてみるとすぐに分かりました。
 もちろん、わたしも帽子を被っているものの、強烈な太陽に首筋がチリチリと焼かれていき、ポロシャツの襟を立てて日光を遮らないと堪りません。つまり暑いからこそ身に着けるのが、クロマーなのです。

 実用性に優れ、デザイン的にもお洒落なチェック柄のクロマーは、カンボジアのお土産としても最適です。夏場の日除け用のスカーフとして、またテーブルクロスとしても使えますので、女性に喜ばれることでしょう。よそ行き用にシルク製のクロマーもあります。
 クロマーはシェムリアップ市内のオールドマーケットをはじめ、各遺跡のお土産屋さんでも買うことができます。普通1枚1米ドルが相場の価格ですが、たくさん買うと枚数をおまけしてくれたり、価格交渉も可能です。アンコールワットに行ったら、自分好みの素敵な柄のクロマーを見つけてください。

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August 11, 2007

№711 シェムリアップのコンビニ

 国道6号線沿いのシェムリアップ
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 普段日本ではコンビニを利用することが少ないわたしですが、海外ではコンビニがあると流石にほっとします。ビールを飲みたいこともありますが、ミネラルウォーターが必需品だからです。その点バンコクでは困ることはまったくありません。市内で周囲と見渡すと、簡単に1軒や2軒セブンイレブンのマークを見つけることができます。

 初めてのカンボジア・シェムリアップ、果たしてコンビニがホテルの近くにあるのか気になるところです。夜8時過ぎにホテルにチェックインし荷解きをする間もなく、フロントでコンビニの場所を尋ねました。もちろん英語で「コンビニエンス・ストア」と言ったのですが、発音が悪いのかカンボジアでは名称が違うのか、なかなか通じません。何度かやりとりをして、やっとホテルのすぐ隣のガソリンスタンド内にあることが分かりました。

 早速行ってみると、ガソリンスタンドの奥まった場所に「テラマート」という地味な看板がかかっています。セブンイレブンの看板なら国道からすぐに見つけられるでしょうが、聞きなれない店名でなかなかコンビニだと分かりません。後から分かったのですが、タイの地方で見かけるようにシェムリアップではガソリンスタンドと併設されていることが多く、他にも「スターマート」というコンビニもありました。タイとは違って、どうもセブンイレブンやファミリーマートはないようです。

 広い店内の割には商品棚のアイテムは少なくて、どことなく寂しい雰囲気です。店員も手持ち無沙汰でおしゃべり中。地元のお客さんはいません。シェムリアップのコンビニは観光客向けなのでしょうか、値札はドル表示ですしガソリンスタンドに駐車したバスから降りてきた日本人や韓国人のツアー客が買い物をしているだけです。
 そういうわたしもその一人な訳で、 「アンコール・ビール」(0.5米ドル)3本とミネラルウォーター(0.25米ドル)2本を購入しました。全部で2ドルと安い。

 ホテルに戻って機内でもらったナッツとおにぎりをつまみに、「アンコール・ビール」を一気に飲み干します。ホップが効いた美味いビールです。初めての町でコンビニがあった幸運に感謝した瞬間でした。

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August 06, 2007

№708 土埃りのプノンバケン登り

   プノンパケンからの夕陽
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 夕陽鑑賞のスポット「プノンバケン」。アンコールワット見学を終えて近くの小高い丘「プノンバケン」に登り、カンボジアの大平原の彼方に沈み行く夕陽を眺めるのが、1日観光コースの最後のプログラムです。どの旅行会社のツアーにも組み込まれている定番コースなので、夕方頃になると登り口に車やバスが集まってきて、多くの観光客が頂上を目指して登り始めます。
 17時過ぎ、ガイドのソープアンさんと一緒に登り口をスタートしました。山道はすでに多くの観光客で混雑しています。標高60mほどの山とも言えない丘をぐるりを回るようにして続く緩やかな山道は、乾燥しきっていて観光客が歩く度に細かな土ぼこりが立ち、登るに従ってひどくなってきます。歩くこと約20分、ようやく頂上へ。標高の割には長い道のりでした。
 平坦な丘陵の頂には、9世紀末に創建されたというプノンバケン遺跡があり、遺跡の西側一帯は、夕陽を見に登ってきた観光客でごった返しています。その数ざっと1000人、すごい人数です。

 見上げると快晴の空、きれいな夕陽が期待できそうです。頂上から周囲を見渡すと、どこまでもジャングルが広がっていて、その中に水を湛えた広大な西バライが望めます。西バライは東西8km、南北2kmもある人造の貯水池ですが、まるで湖です。その巨大さに驚くとともにクメールの土木技術レベルの高さに感嘆させられます。さらに南東へ目を転じると、樹海の中にアンコールワットが遠望でき、ここから見える4つの尖塔が西日を受けてオレンジ色に染まっています。

 遺跡の石積みに立ち、よい撮影スポットを確保して夕陽が沈むのを待ちます。次第に傾いて、少しずつ赤みが差してきた夕陽ですが、地平線近くの黒い雲の中に隠れてしまいました。上空は晴れているのに残念! まだ日が沈んでいないので、夕焼けも期待薄です。仕方なくどの観光客もブノンバケンを下り始めました。
 集合場所で待っていたソープアンさんと合流して、元来た山道へ。往きよりも多い人で山道があふれています。するともうもうと土煙が舞い上がり、ハンカチで口を押さえるほど。歩く早さが速いせいか、帰りの方が酷いのです。やっとのことで下山すると、スニーカーやスラックスの裾は土埃りだらけで、すっかり赤茶色に。スラックスは手で叩きましたが、スニーカーの生地に細かな土の粒子が入り込んで、なかなか取れません。やれやれ何しに登ったのやら・・・
 教訓「プノンバケンには汚れてもいい古い靴で登りましょう」。

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July 30, 2007

№705 アプサラ・ダンスショーのレストラン その2

    優美なアプサラの踊り
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その2
 次第にレストランのテーブルは団体観光客で埋まっていきます。日本人はじめ韓国人に中国人などのアジア系、フランス人を中心にヨーロッパ系のお客さんも大勢です。わたしの隣の席に座ったドイツ人のシニア夫婦、珍しそうにカンボジア料理を食べていますが、あまり口に合わないのか食が細いのか、その大柄な体格ほど食が進みません。
 しばらくして何種類かのフルーツをお皿に取ってきたご主人。その内のミニバナナを口にした途端、驚きの声を上げました。もちろんドイツ語なのでよくは分かりませんが、きっとこうこう言ったはずです。 「こりゃ、食えないぞ、造り物だ!」。目の前の奥さんもびっくりすると同時に大笑い。「あなた、歯は折れなかった?」と言ったのではないでしょうか。ご主人もそれにつられて笑い出しました。いくらドイツ語を理解できなくても、隣で見てればそれはすぐ気づきます。こちらも思わず笑ってしまい、笑いを堪えるのに一苦労です。後からフルーツ・コーナーを見に行ってみると。やはり置物のバナナの房から1本だけ無くなっていて、留めてあった針金が飛び出しています。一体どんな力で、もいできたのでしょうか。なかなか取れなかったと思うのですが・・・

 そんなハプニングもあり、お腹も一杯になった頃、そろそろ「アプサラ・ダンス」ショーの時間です。 「アプサラ」とは“天女”を意味し、その姿はアンコール遺跡の各所にレリーフとして見ることができます。クメール文化の美の象徴である「アプサラ」を舞踊にして、神々に捧げたのが「アプサラの舞」で、海水の泡から生まれた水の精「アプサラ」が、天女となって花園に舞い遊ぶという優雅な踊りです。
 クメール舞踊の起源は9世紀にまで遡りますが、ジャワ島のヒンドゥー文化に影響を受け、さらにインド文化がそのルーツだと言われています。15世紀、アンコール王朝がタイに滅ぼされた際に宮廷舞踊団がタイへと連れ去られ、アユタヤ朝の娯楽になったそうです。70年代のカンボジア内戦によって、踊りの先生や踊り子の90%が処刑されてしまい、存続が危ぶまれた「アプサラ・ダンス」ですが、辛うじて生き残った数人の先生たちによって復活したとのこと。

 カンボジアの木琴ロニアット・アエック(タイの舟形をした打楽器「ラナート」と同じもの?)を中心とした伝統楽器が演奏する音楽に乗って、美しい衣装をまとった踊り子たちが踊ります。ショーは「ココナッツ・ダンス」に始まり、「漁師の踊り」「猿と馬の踊り」「カスタネットを使った男女の踊り」、そして「アプサラの舞」などの演目で、クメールの伝統文化に触れられた時間でした。もちろんタイ舞踊と似ていてその違いはよく分かりませんが、やはり優美な「アプサラの舞」には魅了されます。細かな手の動きなどステージの目の前で鑑賞できて幸いでした。
 1時間のショーが終演し、満ち足りた気分のまま「ジャスミン・アンコール」レストランを後にして夜の街へ。特に当てもなくお洒落な飲み屋街「バーストリート」や賑やかな屋台をのぞきながらぶらぶらと。こうしてシェムリアップ滞在2日目の夜が更けていきます。

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July 29, 2007

№704 アプサラ・ダンスショーのレストラン

   レストラン内のステージで
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 アンコール・ワット観光をした後、夜はクメールの宮廷舞踊「アプサラ・ダンス」のショーを観ながらディナーというのが、定番のコースです。シェムリアップ市内のレストランやホテルでは、毎晩のようにダンスショーが行われていて、ビュッフェ・ディナーをいただきながら「アプサラ・ダンス」を楽しむことができます。
 初めてのカンボジア、一度は観なければと旅行会社の現地ツアーに申し込むことにしました。アンコール・ワット観光ツアーに参加した特典で、料金は5米ドル(通常は10米ドル)と格安です。ビュッフェ・ディナーにダンスショーが付いて、この料金ですから利用しない手はありません。

 案内されたのは、「ジャスミン・アンコール」というレストラン。市内では唯一の24時間営業で、中央奥のステージを中心に、200人は収容できそうな大きなレストランです。前から2番目の座席に通されました、ステージはすぐ目の前です。ラッキー!
 ダンスショーが始まるのは19時30分、それまでの約1時間近くが食事タイム。50種類はあろうかというビュッフェ・スタイルのカンボジア料理をいただきます。魚や野菜のフライにカンボジア風焼き鳥、それに空心菜炒めをはじめ、とにかく野菜を中心にしっかりと、味もなかなかです。細めんのビーフンもさっぱり味でいけます。昼間の観光で消耗したせいか、食が進みます。短期間の滞在ですから、できるだけ色々な種類の料理を少しずつお皿に取ることにします。
 他にはタイでも売っている焼きバナナ、甘すぎず意外に美味しかったのですが、その場で作ってくれるソムタムはナンプラーが効き過ぎているためか塩辛くて残念でした。

 ビュッフェなのでデザートも普段食べない「亀ゼリー」のような真っ黒いゼリーに挑戦、何事も経験です。予想通り色と同じく炭のような味がします。後でガイドブックを調べてみると「漢方の仙草ゼリー」らしいことが分かりました。あまり漢方臭くないとありますが、少しにしておいた方が正解と言っておきましょう。
 人気があったのは、ミルクのアイスキャンデーです。氷を入れた金属製の製造機にミルクと木の棒を差し込んだ小さな容器を並べてアイスキャンデーを作るというもの。子どもの頃に食べた昔懐かしい味がします。
 別注文のビールは、久しぶりにシンガポールの代表的なブランド「タイガービール(3.5米ドル)」を飲んでみましたが、カンボジアの「アンコール」の方がホップが効いていてわたし好みの味です。

つづく

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July 23, 2007

№701 伸縮する湖トンレサップ その3

      水上家屋の集落
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その3
 河口を出ると土色の川の水が、植物性プランクトン色でしょうか薄緑がかった水へと変わっていきます。河口から湖岸に近い水上には、たくさんの水上家屋があちらこちらに浮かんでいます。あるエリアに集中していますが、一定の距離をおいて波もなく静かな湖面に浮いています。筏の上に造られたもの、双胴船のような構造のもの、ドラム缶を周りに抱えているものとそれぞれですが、どの水上家屋も質素というより粗末な造りです。嵐でも来たらひとたまりもないでしょう。
 水上家屋の合間を縫って近くから見ると、普通の民家では魚の生簀があったりアヒルを飼っていたりしていますし、薬屋さんに飲み水屋さん、ガソリンスタンドなどもあります。1軒1軒は離れていても一つの町として機能していることが分かります。乾季が進んでもっと水が引くと、この辺り一帯も陸地になるとか。そうすると町全体がさらに沖合いに移動するわけです。
 ソープアンさんによると、水上生活者のほとんどがベトナム人とのこと、その数約10万人とか。ベトナムから密入国した人もいるでしょうから、戸籍もないのかもしれません。まさに“漂う人たち”です。

 “湖上の町”を抜けて、沖合いへ。最大で琵琶湖の10倍もの面積になり、平均でもカンボジア国土の7%を占めるという広大な湖です。ただ薄ぼんやりと水平線が見えるばかりで、逆光のため灰色の水と霞んだ空との境目がはっきりしません。沖合いで漁をしている漁船の黒いシルエットで、かろうじてその辺りが水平線だと分かります。エンジンを停めて漂いながら、この豊饒な湖の穏やかな表情をしばらく眺めていました。

 クルーズでは水上カフェに立ち寄ります。カフェといってもお土産屋さんといった風情で、コーラやジュースを売っているといったところです。店内には漁具やトンレサップ湖に生息する魚類の図鑑が展示されていて興味を惹かれます。水槽では「プレイ・ドンムレイ」というカサゴに似た淡水魚が泳いでいます。「象の魚」という意味のこの魚、人間が醜い魚に変えられたという悲しい伝説があるのだとか。大きな鯰が生簀で飼われていますし、ワニも皮革用に養殖されています。
 階段を登った屋上は展望台になっていて、ここから広大な湖や水上家屋の集落の全景も見渡せます。1階の庇の上では、お土産品や料理として出すのでしょうか、自家製のエビや魚の日干しが作られていました。

   湖に曳かれて行く水上家屋
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 元来た川を戻る途中、さらにトンレサップ湖が小さくなるのに備えてでしょうか、水上生活者の家が小船に湖に向かって曳かれて行きます。2月末、まだ家の正面には中国正月の祝いの札や紙が貼ってあります。雨季と乾季トンレサップ湖の伸縮に伴い、毎年こうやって水上を家を移動していく姿に人々の生活の営みを実感しました。
 アンコール遺跡群を巡る乾燥した大地から、水に親しんだ1時間あまりのクルーズ。その対照が面白いのですが、それだけトンレサップ湖がカンボジアの人々の生活を支える「命の湖」ともいえるでしょう。

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July 21, 2007

№700 伸縮する湖トンレサップ その2

   小さなクルーズ船と船頭さん
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その2
 まもなく、道路を左に折れて未舗装路へ。途端にあの赤い土ぼこりが舞上がり、道沿いの粗末な家々が赤土色に塗れています。これらの家々は水田で稲作をする農家や湖で漁業を営む漁師さんたちの家とのこと。雨季には水没するでしょうから、家も移動するのか、乾季だけの仮住まいなのかもしれません。粗末な家でも屋根にアンテナが立っていて、バッテリー電源でテレビを見ている人もいますし、軒先の日陰で昼寝したり近所の人たちと談笑したり、暑い午後を思い思いに過ごしています。
 乾季で湖が縮小しているので、クルーズ船の船着場はまだ先、赤い色の道が続きます。周辺には潅木が生い茂っていて、雨季にはここが湖底に沈んでいるとは、想像しにくい景色です。

 水揚げした魚を売買する小さな市場が見えてきた辺りから、観光客を乗せてきた車やバスが駐車していますので船着場が近いことが分かります。多くの車がつかえて前に進めなくなり、ここで車を降りて船着場まで歩きます。1週間前にここに来たソープアンさん「船着場が先週よりも、もっと遠くなっています」。そうです、まだまだ湖が小さくなり続けているのです。
 船着場といってもそこはまだ湖岸ではなく川岸で、大小さまざまの観光船が川岸に繋がれていて、その中でも一番小さそうな8人乗りの木造船に乗り込みます。小さくても私ひとりの貸切ボートです。船首部分の左側に車と同じハンドル式の舵が付いていてここで操船します。船頭さんがエンジンを始動させ、東南アジア最大のトンレサップ湖のクルーズに出発です。

   係留されている体育館船
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 水量が少なく土色に濁った川を下ります。船底やスクリューが接触してしまいそうなくらい水深が浅そうです。同じように湖に向かうクルーズ船、漁を終えて戻ってくる漁船が狭い川をすれ違うこともあって低速で進みます。川に入って泳いだり小魚を採る子どもたちの姿も見受けられます。
 途中、病院、小学校、中学校などがありますが、すべて船上に建造されている移動式のもので川岸に係留されています。これらはトンレサップ湖に住む水上生活者やその子どもたちのための施設なのです。各国政府や国際機関の援助で建造されたものが多く、赤い外観で2階が体育館になっている船は、日本政府の援助によるものとのこと。バスケットボール場の船は、曳かれて下流へと移動していました。
 川を下ること約15分、次第に視界が開けてきて、いよいよトンレサップ湖が見えてきました。

つづく

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July 19, 2007

№699 伸縮する湖トンレサップ

   雨季になるとこの水田も湖に
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 東南アジア最大の湖「トンレサップ湖」。カンボジアの中央部に位置し、約300種類もの淡水魚が生息していて、人々に豊かな湖の恵みをもたらしています。漁業が盛んでオールド・マーケットに行くとトンレサップ湖で採れた魚が売られていて、その豊かさを窺うことができます。カンボジアで魚といえば、大半はここの淡水魚を指すでしょうし、小魚からはナンプラー(魚醤)が作られることで有名です。また雨季にはメコン川の水が逆流して流れ込んで、湖の面積が乾季の数倍にも膨れ上がり、伸縮する湖としても知られています。

 現地のクロマーツアーの観光コースでトンレサップ湖クルーズに出かけました。午前中はバンテアイ・スレイなどの遺跡を見学し、ランチを挟んでトンレサップ湖行きです。シェムリアップ市内から南に車で30分くらい。2月末、乾季のこの時期は湖が小さくなっていますので、クルーズ船の発着場がある湖岸まではかなり距離があるとのこと。
 オールドマーケットから一路南を目指し、シェムリアップ川沿いの道路を抜けていきます。シェムリアップ川は緑色に濁ってどんよりと流れがなく、川沿いにはバラックの粗末な家が並んでいます。道路の反対側は住宅地になっていて、小ぎれいな家も見えますが、ほとんどは高床式の庶民的な家々です。

 郊外に出てしばらく走ると、緑の田んぼが見えてきました。見渡す限り、稲の緑が美しい水田が広がっています。ジャングルの深い緑とは異なり、瑞々しい緑色です。シェムリアップに来て一番美しい景色と言ってもいいでしょう。その美しさから肥沃な土地だということがすぐに分かります。
 ガイドのソープアンさんが「雨季が終わった11月頃、湖が最も大きくなり、この辺りが湖岸です」と説明してくれました。乾季に干上がって栄養分がたっぷり堆積した土地は、豊かな水田となるのです。他の土地では水が少ない乾季には稲作が行われていませんでしたので、雨季に水没してしまうこの一帯とでは、稲作の時期が反対ということになります。
 沿道には水上レストランがあちらこちらに建っています。広大な水田地帯に水上レストランもないだろうと場違いな風景なのですが、雨季にはここまで湖が広がってくるんだなという証明でもあります。

つづく

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July 14, 2007

№696 フルーツ屋台でマンゴー

  カラフルなフルーツが山積みに
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 シェムリアップ市内を貫く国道6号線沿いには、アンコールワット観光客向けの大型ホテルが並んでいて、その合間に宿泊客目当てのレストランやマッサージ店、安宿のゲストハウスなどが営業しています。中には露店や屋台もあちこちに見受けられます。

 シェムリアップ滞在の2日目の夜、カンボジアの伝統舞踊アプサラのディナーショーを観た帰り、国道沿いで夜遅くまで開いているフルーツ屋台をのぞいてみました。マンゴーにマンゴスチン、ランブータン、ドラゴンフルーツ、パイアップル、オレンジなど黄色、赤、緑、色とりどりの南国のフルーツが積まれています。
 裸電球に照らされた鮮やかなフルーツが暗い夜道に浮かび上がって、電燈に寄ってくる虫たちのように吸い寄せてられてきたお客さんたちで大繁盛です。やはりディナーショーの帰りでしょうか、大型の観光バスから降りてきたツアー客も珍しそうに寄ってきます。その大半は韓国人観光客で、試食用のマンゴスチンやタマリンドを食べては、大声の韓国語が飛び交い圧倒されます。彼らの一番人気はマンゴスチン、それにランブータンやドラゴンフルーツなどをビニール袋に詰めては大量に買っていきます。

 わたしの目当てはマンゴーです。カンボジア滞在2日目の夜だというのに、これまで食べたフルーツはパパイヤ、パイナップル、スイカというホテルの定番で、まだまともなフルーツを口にしていません。どうしてもマンゴーが食べたかったのです。
 団体ツアー客の嵐が去るのを待って、1個黄色くて大ぶりなものを選び量ってもらいました。3000リエル、約80円くらいです。食べやすいようにカットしてもらい、ホテルに持ち帰っていただきました。完熟ではないものの瑞々しくて美味しいマンゴーです。少し酸味もあってさっぱりとした甘みに、あー幸せ! わたしにとって南国のフルーツを食べる時が、東南アジアを実感する時でもあります。

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July 01, 2007

№689 ホテルのプールは塩素だらけ

 きれいなプールも泳ぐのは要注意
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 カンボジア・シェムリアップでは国道6号線沿いのアンコール・ホテルに滞在しました。最終日、遺跡めぐりやトンレサップ湖観光を終えてホテルに戻ってきたのが、16時40分。バンコク行きの飛行機に乗るには、ホテルを18時に出発すれば十分間に合います。
 その前に昼間の汗と土ホコリを落としたいので、ホテルのプールと併設のシャワーを使うことに。既に部屋をチェックアウトしているので、ガイドのソープアンさんに交渉をお願いしてプールとシャワー使用のOKをもらいました。

 預けていたスーツケースから水着と着替えのシャツを取り出してプールへ。外へ出ると塩素特有のきつい臭いが鼻を突きます。そのままプールサイドを歩いて、更衣室にある温水シャワーを浴びてサッパリしました。まだ出発まで時間があるのでプールサイドのデッキチェアーに寝そべって、のんびりすることにしました。タイ訪問では、いつも水着を持参しているのですが、これまでプールで泳いだことがなかったので、初めて役に立った水着です。

 プールには欧米系の中年女性グループとシニア夫婦の先客がいて、泳いだり読書したりそれぞれ楽しんでいます。横になってデッキチェアーから眺めると、プールの青くてきれいな水と快晴の青空、そして西日を受けて一層ベージュ色が濃くなったホテルの建物のコントラストが鮮やかです。それに椰子の葉が風にそよぐと、気分はもう南国のリゾートです。

 せっかくですから泳ぐことにしました。プールの水は温かくて気持ちよく泳げます。5分ほど浸かってから上がると、何か変なのです。下を見ると水色の水着がグレーに変色しているではありませんか。もうびっくりです。そうプールの塩素で見事に漂白されてしまったのです。なんと強烈な塩素、これでは全身消毒です! たった5分でこんなに色が変わるなんて、一体どれだけ塩素を入れているのでしょうか。
 もちろんこれまでも海外のホテルのプールで泳いだことがありますが、こんな経験は初めてのことです。古い水着とはいえ、これでは買い換えなければいけません。リゾート気分もすっかり吹っ飛んでしまいました。ここだけかもしれませんが、シェムリアップのプールにはくれぐれも気をつけましょう!

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June 29, 2007

№688 感動のアンコールワット その4

  第3回廊からジャングルを望む
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その4
 涼しい風を頬に受けながら、しばし緑深いジャングルを見入っていると「今アンコールワットにいるんだな」と実感します。まさにここがアンコールワットの中心部なのです。しばらく時間が経つもの忘れてボーとしていました。わたしと同じように窓辺に佇んで休憩したり、感慨にふけっている観光客も見受けられます。クメール遺跡ではよく見かける独特の形をした連子窓からは西日が差し込んで、薄暗い回廊に格子状のスポットライトが浮かび上がります。何とも印象的です。回廊の周りの景色を確かめながら、ぐるりと回ります。日差しの角度の関係で、周囲の景色が微妙に変化していきます。
 中央祠堂内部には後世に持ち込まれた仏像ですが祀られていて拝んできました。

    青空に聳える中央塔
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 第3回廊の四角にはそれぞれ尖塔があり、その中心の中央祠堂に聳えるひときわ大きな塔、これら5つの塔がアンコールワットの中心部を構成しています。第3回廊からはこの大きな中央塔を間近に望むことができます。真っ青な空に聳え立つ中央塔、細かな彫刻は侵食されていますが、その姿は威風堂々としてしています。塔の高さはどのくらいあるのでしょうか、この高さまで石造りの建造物を造り上げたクメール文明は、やはり大したものだと思わざると得ません。

 第3回廊と中央祠堂の壁面には、たくさんのデバター像が彫られています。どこも3人ずつ彫られているのですが、髪型や飾り、表情がそれぞれ個性的で、どのデバターも生き生きとしています。気に入ったデバター像を見つけては、カメラに収めました。

 ひとりきりの遺跡めぐりのツアーです。たっぷり目にもらっていた自由時間ですが、そろそろ集合時間が気にかかります。というのも中央祠堂に登ってきた大勢の観光客が、今度は階段を下りるための長い列を作っているのです。少なくとも10分は掛かりそうなので、名残惜しいのですが列の最後尾に並びます。中央祠堂への階段はたくさんあってどこからでも登れるのですが、下りのための手すりが付いている階段は1ヶ所しかないために、ここからおりる観光客で混雑しているのです。
 列は幾重にも重なっている上に、思ったほど前に進みません。あの急な階段を無事に下りられる保証はありませんし、じっと順番が来るのを待ちます。結局30分も掛かってしまい、集合時間に遅れることに。他の参加者がいたら迷惑を掛けるところでした。ツアー参加はわたしだけということもあってガイドのソープアンさん、遅刻してもニッコリと迎えてくれました。申し訳ない。

 眩しい西日を受けながら、まだ暑さが残る西参道を元へ戻って歩きます。限られた時間での見学でしたが、さすがに世界の遺産アンコールワット、感動の時間でもありました。また近いうちに是非訪れたいと思いつつ、振り返って夕日に少し染まり始めたその美しい姿をしっかりと目に焼き付けました。

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June 28, 2007

№687 感動のアンコールワット その3

  中央に「池」という字が見える
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その3
 第1回廊と第2回廊を結ぶ十時回廊があり、回廊の内側には4つの沐浴池の跡が望めます。この十時回廊の一角に日本人が書いた落書きがあると案内してもらいました。落書きの主は、17世紀の初めに日本人としては初めてここを訪れた平戸藩士の森本右近太夫。鎖国令の前、御朱印船に乗ってやってきたようです。
 自分の足跡を示す記念として書いたものらしく、カンボジア内戦の折に塗りつぶされていますが、柱に墨書で書かれた漢字をその合間から読み取ることができます。落書きとはいえ、約400年前に書かれたと思うと感慨深いものです。当時アンコールワットは仏教の聖地「祇園精舎」と表現されていて、この地はインドと思われていたとのこと。

 長い第1回廊を巡って第2回廊へ。ガイドブックに写真が載っている「へスタイルの異なる4人のデバター(女神)」のレリーフを観にいきました。第2回廊の外壁に、個性的な髪型をした4人の美しいデバターが優雅に踊っています。デバター像は上半身裸で、胸の飾りとサロン(腰巻状のスカート)という衣装は共通ですが、その表情やしぐさは皆異なり、どれも個性的です。思わず惹きつけられてしまいます。
 横からデバター像を眺めると、石面からせり出しているのではなく壁に埋め込まれたようになっていて、石面を彫り下げて制作されていることがよく分かります。最初に石面に下書きの線を彫り、それを少しずつ彫り下げていき優美で柔らかな曲線を描いていくのです。

 へスタイルの異なる4人のデバター
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 デバター像近くの第3回廊東側の急な階段をよじ登って中央祠堂を目指します。ここでガイドさんとは別れてひとりで見学です。集合時間と場所を確認して登り始めます。40度はありそうな急勾配の階段です。さらにその幅は狭く、両手を使ってよじ登るといった表現がぴったりです。数十段の階段を慎重に登りますが、怖くなるので決して下を見ないことです。
 どの観光客も恐る恐る登っていますが、中には途中で立ち往生する方も。この階段とても高齢者の方には勧められません。暑さのことも考えると、体力がある内でないとアンコールワット見学は難しいと実感させられます。
 やっとのことで登り終えると、回廊の窓越しには鬱蒼としたジャングルがどこまでも広がる光景を目の当たりに。そして心地よい風が吹き抜けていきます。

つづく

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June 26, 2007

№686 感動のアンコールワット その2

   聖池に映るアンコールワット
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その2
 西塔門からアンコールワット本体までさらに300mあり、石畳の参道がまっすぐに延びています。西参道の入り口から中心部までは何と500mもあるのです。かなりの距離の参道を歩いて本堂まで行くのは、日本の神社と同じような感覚です。参道は世界各国からの観光客で一杯です。ガイドのソープアンさんによると、05年には70万人もの観光客が訪れたとか。もっとも多いのは韓国から団体ツアー客です。あちこちから韓国語が聞こえてきます。
 両端の欄干に蛇神「ナーガ」が奉られている参道を中ほどまでくると、その左右には聖池があります。写真や絵葉書でよく見ますし、池に映ったアンコールワットをバックに写真撮影する有名なスポットです。お決まりの構図でカメラに収めて、わたしもソープアンさんに記念撮影してもらいま