ジャングルの中を進む手漕ぎ舟

その3
鬱蒼としたヤシのジャングルに囲まれた水路に手漕ぎの小舟が、たくさん浮かんでいて順番に4人ずつ分乗。前後に2人の漕ぎ手が乗っています。まだ小雨が降る中、ベトナムのすげ笠ノンを借りて出発です。
ベトナム女性の漕ぎ手が巧みに櫂を操って、小舟はゆっくりと薄暗いジャングルの中を進みます。茶色に濁った細い水路、雨に濡れて頭上に覆いかぶさるヤシの葉、時折服を濡らす雨だれと、じっとりと湿気を含んだヒンヤリとした空気、それらが相まってワイルドそのもの。造り物ではない本物の匂いが漂う、これぞジャングルクルーズです。
15分ほどでジャングルをくぐり抜け、また広大なメコンが開けてきました。辺りは明るくなり、涼しい川風が心地よく感じられます。湿った体中全体が、乾いていくようです。わずかな時間でしたが十分に満喫しました。
ジャングルを出た所で元の観光船に乗り換え、しばらくメコンをクルーズします。途中、陶器の瓶を満載した川専用の貨物船や網で漁をする小舟と、すれ違ったりするうちに「亀の島」に到着。時刻は12時50分、この島でようやくランチです。
メコン名物「象耳魚」のから揚げ

ツアーで一緒になった日本人5人でテーブルを囲むと、出てきたのはミトーの名物料理「象耳魚」のから揚げ。メコンツアーでは定番メニューです。この魚の姿が象の耳に似ていることから、この名前が付いたとか。
鱗が付いたままカリカリに揚げられ、何故か木製のスタンドに立てられたまま出てきました。食堂の女性が手際よくほぐした身を、ライスペーパーに包んで食べます。バジルやニラ、キュウリ、米麺などの具材を一緒に巻いて、唐辛子ソースをつけていただきます。魚そのものは、クセがなくさっぱりとしていて、パリパリに揚がった鱗の食感がおもしろい。
「333」の缶ビールを注文して、ライスペーパーに包んでは口へ運びます。特別美味しいというほどではありませんが、ワイルドなメコン料理を味わうのも悪くありません。
ランチを済ませると再び観光船に乗って、最後の目的地「ココナッツキャンディー工場」へ。今度はこの観光船で、ジャングルクルーズです。メコンから手漕ぎボートの時より少し広い水路を進み、キャンディー工場を目指します。
途中、橋げたが低い橋をくぐる時、ツアー客全員が船首の方へ移動します。船の屋根が橋に引っかからないように、船首を少しでも下げるためです。橋げたスレスレで通過していくと、全員からタメ息が出ます。
そして、反対側からやって来た同じ観光船と接触してしまいました。こちらは船べりを擦ったくらいでしたが、相手側は川岸のジャングルへ突っ込んでしまう羽目に。けが人はなかったもののスリル満点のクルーズです、ヘタなテーマパークのアトラクションより面白い!
甘い香りが漂うキャンディー工場の見学を終えて、広い広いメコンをミトーの港へ。船の揺れに眠気を覚えながら船着場に戻ったのが、15時10分。これにてメコン川クルーズはおしまいです。
また同じバスで帰路に着き、夕刻にはホーチミンに戻ってきます。これだけ一日楽しめて17米ドルなら安いものです。
ホーチミンに来たら、やはり一度はメコンでしょう。日帰りツアーでは一部分だけしか回れませんが、それでも大河メコンに触れることはできます。
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